色々なサービスを検討する前には、鵜呑みにせずなんでも必ず疑う性格で、自分が調べて確認できたことしか信じません。
最近家族の保険を見直している中で、若いころに民間の生命保険に加入していたのに気づき、即解約。共済が安いと聞きましたが、疑いやすい性格なので、聞いた共済への加入をうのみにせず、やはり自分で調べてみる。
四大共済の加入を検討してみたので、サクッと特徴をまとめてみます。ちなみに、私みたいに子供がまだ小さい人は安くても良いから定期保険だけは加入しておく方がベスト。特に賃貸住宅住みの人(住宅ローン組んでいる人は、団体信用生命保険で住宅資産がそのまま残るので)。
一方、高額療養費制度もあるので、少しまとまったお金を貯金できている人は払い損になる可能性が高く、個人的には医療保険等はほとんど不要と考えています。
Contents
共済加入なら主要な四大共済をまず検討しよう
案外知らない生命保険と共済の違い
最近は昔からある大手の生命保険の他に、掛け金の安いネット生保が色々と出てきています。ネット加入による安さをウリにしていますが、同じ経済的利益を得られるなら共済でも十分です。
ちなみに共済とは、企業・組合・学校などある特定の団体員のみで運営される互助(補償)制度で、生命保険との違いはこんなとこ。
■生命保険と共済の違い・傾向(一般的な死亡保障)
項目 | 生命保険 | 共済 |
保険料 | 一般的な生命保険は高いが、ネット生保はまあ安い | 非営利性の高い団体が運営しているため安い |
保険金額 | 審査が許せばいくらでも | 比較的小額しか契約できない |
特約 | 様々な種類の特約がある | 限定的 |
加入対象者 | 誰でも | 団体員のみ |
申込審査 | 条件が多い | 保険金額が小さい分簡単な診査 |
運営会社が破綻したら | 生命保険契約者保護機構が補償 | セーフティネットはないが、破綻の可能性は極めて低い |
生命保険と共済の大きな違いは、営利事業か非営利事業かという点にあります。共済の場合は営利性が低く、保障はシンプルなものが多いですが掛け金は安く、加入診査も民間の生命保険と比較すると緩い。
なお、加入者の想定死亡率よりも実際の支払いが少なく剰余が生じた場合は、割り戻し金もあり実質コストは更に低下します。
唯一の欠点として、引き受け団体が破綻した場合、生命保険は生命保険契約者保護機構というセーフティネットがありますが、共済にはありません。
ただし、共済は非営利事業であり、民間のように事業拡大のために積極的な経営をしているわけではないので、破綻可能性は相当に低いと見ています。
代表的な共済は全労済、コープ共済、都道府県民共済、JA共済の四団体
学校や警察など共済は様々な団体にありますが、代表的な共済は以下の4つ。生命保険代わりの共済なら、引き受け団体の規模等を考慮すると、この4団体のものに加入しておけば問題なし。
■四大共済の概要と取扱商品
項目 | 全労済 | コープ共済 | 都道府県民共済 | JA共済 |
元受 | 全労済 | コープ共済連 | 全国生協連 | JA共済連 |
主な加入者 | 労働組合員・勤労者 | 生協加入者 | 各地の都道府県民 | 農業従事者 |
死亡保障 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
医療保障 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
介護保障 | 〇 | 〇 | ||
がん・先進医療保障 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
傷害 | 〇 | |||
貯蓄・学資 | 〇 | |||
住宅災害保障 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
自動車関連保証 | 〇 | 〇 | ||
個人賠償保障 | 〇 | 〇 | ▲※住宅 | 〇 |
主要団体の概要と取扱共済の比較です。各共済はそれぞれ主たる構成加入者の属性は異なりますが、いずれも出資金さえ出せば、加入することができます。なお、御覧のように同じ共済といっても、その商品ラインナップには大きな差があります。
最も商品ラインナップが充実しているのがJA共済で、様々な用途に細かく対応できます。私の場合は、定期型の死亡保障共済しか興味ないので、全ての共済を検討対象にしました。
ただし、インターネット経由で加入できるのが、全労済とコープ共済。私は自分で調べて判断できるタイプなのでわざわざ申込書の請求や、アドバイザーの話を聴くのは面倒と考え、同一の内容であれば両団体で申し込もうと考えました。
同じような共済でも掛金・保証金額は全く異なるので注意
死亡保障の共済はほぼコストで選んで問題ない。コスパはコープ共済が最も優秀
共済の商品を選ぶ際の基準ですが、定期型の死亡保障共済の場合は、保障金額と掛金の安さで選べば問題ないです。
死亡保障の共済は、シンプルに死んだら共済金(≒保険金)をお支払いしますというものでしかないので、団体ごとの保障内容の違いは上記以外は殆どありません。
その「最大保障金額の違い」と「30歳、40歳、50歳の男性・女性が1000万円の保障を申し込んだ場合の掛金の差異」を具体的に見たのが以下の表です。
■各共済の定期型(10年)死亡保障共済の比較(2017年9月時点)
項目 | 全労済 | コープ共済 | 都道府県民共済 | JA共済 |
商品名 | せいめい共済 | あいぷらす | 生命共済 | 定期生命共済 |
最大保障金額 | 3,000万円 | 3,000万円 | 800万円 | 1,000万円 |
30歳男性の掛金 | 月額2,500円 | 月額1,200円 | 月額4,000円 | 月額2,450円 |
40歳男性の掛金 | 月額3,700円 | 月額2,700円 | 月額4,000円 | 月額3,570円 |
50歳男性の掛金 | 月額7,300円 | 月額5,500円 | 月額4,000円 | 月額6,670円 |
30歳女性の掛金 | 月額2,100円 | 月額1,000円 | 月額4,000円 | 月額2,000円 |
40歳女性の掛金 | 月額2,800円 | 月額1,700円 | 月額4,000円 | 月額2,550円 |
50歳女性の掛金 | 月額4,200円 | 月額3,100円 | 月額4,000円 | 月額3,820円 |
※最大保障金額は病気で死亡した場合に支払われる最高金額を参照。10年更新で月払いを選択。
四大共済の定期型(10年)の病死の場合の死亡保障を比較すると、コープ共済が最もコストパフォーマンスが良い。コープ共済は3,000万円まで保障を積むことができ、男性の50代を除き掛金も最も安いという結果でした。
都道府県民共済は、800万円までしか保障を持つことができませんが、全ての年代で同じ掛金という点がポイント。言い換えると、若年ほど損ですし、高齢ほど得します。
なお、都道府県民共済は病死以外ですと保障金額は大きく増えますが、厚労省発表の統計によると30代以降の死亡原因は自殺以外だと圧倒的に多いのが病死。事故死亡で共済金が多くても支払われる可能性が低いので、基本的には病死でいくら出るかに注目した方が良いですね。
コープ共済の加入はコープへの加入が必要だが、全てネットで簡単に済む
共済間の比較ではコープ共済が秀逸という点はよくわかりました。さて、このコープ共済ですが、肝心の加入についてはコープの加入者であることが必要になります。
え、共済には入りたいけど、コープの食材宅配とか必要ないな。という方でも、コープの加入者としてだけ残り、食材宅配などは行わなくても全然問題なし。
例えば、関東圏の方であればコープデリなどに申し込めば、コープの加入者になることができるので、そこからすぐにオンライン上で共済加入もOK。
勿論そのまま生協も宅配を利用しても良いし、生協の宅配が面倒であれば休止しておいて、コープ共済のみ継続することができます。共済に興味ある方はぜひお試しあれ。