私は貯金という行為があまり好きではない。
お金が増えるのは大好きなのだが、お金をそのままにしておくことが好きではない。お金には出来れば常に働いていてほしいものだ。齢を重ねてマネーリテラシーを蓄えてくると、以前は元本保障型の銀行貯金のような商品が大好きだったが今では大嫌いだ。
貯金も本来的には利殖行為の1つであり、銀行に資金を拠出することで個人は利子を得ている。しかし、デフレ・低金利が完全に定着している日本では預金の利子は風前の灯であり、小数点以下何桁まであるのかという低利回りだ。
このような状態では、銀行預金はただのお金を入れる先としてしか機能しておらず、お金は働いていない。ただし、保有するお金全額を投資に回すのはリスクが高いため、少しは貯金をする必要がある。
こういった状況にある中で少しは貯金を面白くするアプリとして、先日の記事にも挙げたfinbeeについて改めて紹介したい。
やってることは単なる貯金だ。ただ、貯金の貯め方が面白くなるし、少し得するメリットもあるので、何らかの目的で貯金する必要がある方は使ってみることをオススメする。
Contents
finbeeはつまらない貯金を少しでも面白くするサービス
■finbeeのサービス概要
サービス名称 | finbee |
サービス概要 | 日常の行動を貯金に変えるサービス |
利用料 | 無料 |
主な対応銀行 | SBIネット証券、みずほ銀行 |
finbeeは株式会社ネストエッグが提供する貯金サービスアプリ。利用に一切料金はかからない。
このサービスの面白さとは、日々漫然と行っている貯金をより計画的に管理したり、何らかの日常行動と貯金行為を連動させることで、楽しくお金を貯める仕組みを作ってくれることだ。
ユーザーが保有する住信SBIネット銀行やみずほ銀行等の口座をfinbeeに連携させると、専用の貯金口座が作られる。任意の貯金ルールを設定することにより、ルールに設定された行動が確認されるとユーザーの口座から専用の貯金口座に自動的にお金が振り替わる。
finbee自体はお金を預かっているわけではなく、同じ銀行内の口座間で振り替えているだけなので、勿論預金保険の対象だ。
全部一気に設定することも可能
なお、具体的な貯金ルールとしては、以下のようなアクションがある。
- 積立貯金:毎日一定額を貯金する
- おつり貯金:口座に買い物の決済レコードがあれば、おつり相当額を算出して貯金する
- 歩数貯金:1日一定以上歩いたら貯金する
- チェックイン貯金:登録スポットに近づいたら貯金する
- 空き枠貯金:支出が一定金額以内に収まったら貯金する
これらのルールは金額を詳細に設定できるため、例えば無駄遣いで貯金できない人は、全てのカード決済レコードに対して1,000円支払ったことにしておつり相当額を都度貯金する設定を行うと良い。
具体例を挙げると、コンビニでデビットカード等で600円分のお菓子を購入した場合、1,000円-600円で400円が自動的に自分の口座から専用口座に振り替わるため、自動的にお金を貯める習慣が身につく。
チェックイン貯金も面白い。パチンコ等のギャンブルが好きな人は、チェックインポイントをいつものパチンコ屋に設定すると、立ち寄る度に罰金といった形でお金を貯めることができる。
finbeeを使うことによるメリットとは何か?
メリット①貯金がただお金を貯めるだけじゃなくなる
こうしたサービスを使うことのメリットの1つは、貯金行為に楽しみや新たな意味付けを行ってくれることにある。
例えば、海外旅行をするために貯金をする必要があるとしよう。
普通に給与天引きでお金を貯めても良いが、仮に「1日1万歩以上歩くと5,000円を貯金する」というルールを設定すると、お金を貯める貯めには1日1万歩は必ず歩かなくてはいけなくなる。
こうすれば、海外旅行のための貯金は単なる「お金を貯める行為」に加え、「歩行によるダイエット」という意味も持つ。こういった形で貯金に色々な意味を持たせられると貯金を続けるインセンティブにもなり、漫然と貯めるより楽しくなるし、やる気も維持できる。
メリット➁目標までの到達度合が見えることで少しずつ達成感を感じられる
何か遠い目標を目指す時は、今自分が以前と比べてどれくらいゴールに近づいたか、見える化することが大切だ。貯金という簡単な行為でも無駄遣いをしないよう我慢するのに相当の努力を要する人もいる。
特に終わりが見えないような遠い目標ほど諦めがちになるだろう。
そういう人が貯金のモチベーションを維持するには、今目標に向かってどれくらい貯められたのか、目標までにどれくらい必要なのか、自分の達成度合を都度確認できるようにすると良い。目標到達に向けたモチベーションが断絶しづらくなる。
今の貯金進捗具合をサクッと確認
日数などのペースも教えてくれる
finbeeでは、日々の貯金の進捗具合や目標までに必要な金額・日数が一目で分かるようになっている。苦しい貯金も達成度合いや終わりが見えていれば、頑張れるようになる。
メリット③預金残高に対して付与されるポイントが高い
預金には金利が付与される。こんな当たり前のことも、日本ではあまりにも金利が低く意識しづらい。
ちなみに、みずほ銀行では現在金利0.001%、住信SBIネット銀行ではSBIハイブリット預金にキャッシュを入れると、0.01%になる。各々100万円預けても年10円・100円だ。非常に低い。
一方、finbeeの預金専用口座では金利は付かないが、finbeeポイントが付与される。付与利率や付与上限は以下の通り。
■finbeeポイントの概要
項目 | 概要 |
付与利率 | 当月の貯金金額に対して翌月に1日に0.1%付与 |
付与上限 | 100ポイント/月 |
換金 | 1ポイント1円で500ポイントからアマゾンギフト券に交換可能 |
有効期限 | 貯金日・ポイント獲得日・ポイント使用日いずれかに該当した最終日から1年間 |
金利は付かないものの、アマゾンギフト券に交換可能なfinbeeポイントが0.1%の割合で付与される。上限が月に100ポイントなので、きっちり受け取れる1月あたりの貯金金額は10万円だ。
毎月10万円ずつfinbeeで貯金すると毎月100ポイントが付与されるため、年間では120万円で1,200ポイントにもなる。この年利換算で0.1%は普通の預金と比べても段違いに高い利率だ。
明らかに市場金利水準と比べても高い利回りなので、流石に今後付与割合は変更されることが想定されるが、今なら特段使う予定の無い将来のための貯金は積極的にfinbeeを介して貯めるのがお勧めだ。