結構いいんじゃない?カーシェアリングの金額的なメリットを計算して比較してみた

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私カワキューは、都内で細々と暮らしております。地方から東京に引っ越してくるまでは、仕事やプライベートでも車の利用は必須でした。地方だと車がないと極端に行動範囲狭まるんですよね。

  • 風を引いた病院へ行こう
  • ちょっと行楽にでも出かけるか
  • 友人と久々に食事してくる

こんな些細なことでも車が必須。1家庭で2台持ちも結構多いです。一方、都内で暮らし始めてからは、車はすぐ売却。維持費がとーーーっっても高いのと、そもそも電車やバスなどの路線が多すぎるくらいあるので、普通に生活する分には車が要らない。

そう思っていました。独身の間は・・・!!ほんと!!!

結婚して子供が生まれてくると、都内でも何かと車が必要になって来るんですね。例えば、子供が小さいと電車の移動は結構気を使います。レンタカーもそこそこ使うものの、出費がかさむ・・・・。

そうしたなか、町で見かけたカーシェアリング。試しに使ってみるとこれが結構使える。値段もレンタカーより安いし、車の予約、出発当日の手配も非常にスムーズ。私の子供はまだ乳児なのですが、チャイルドシートのある車もあり、問題なし。

ただ、気になるのが既存の方法と比べてどこが良くてどこが悪いのか?曖昧なところ

ざっくりとは分かるけど、具体的に良い点を挙げてみようとしても数値的な根拠はすぐ頭の中に出て来ない・・・。

車に乗る方法には、自己で購入して乗るか、人の物を借りて乗るかの2つがあります。それらの手法を更に分けると以下の4つの方法があります。

■購入して乗る

  • ディーラーで車を購入して乗る

■人の物を借りて乗る

  • カーリースを利用して乗る
  • レンタカーを利用して乗る
  • カーシェアリングを利用して乗る

気になるのでこれら4つの手法を様々な点から比較して、カーアシェアリングのメリットを数値的に把握するために実際に計算してみました。※掲載データは記事執筆時点に公表されている情報に基づきます。ご了承ください。

イニシャルコスト(初期費用)

まず車を持つ時に負担になるのが、イニシャルコスト。車は安いものでも新車購入では諸々で3桁万円はゆうに越えることが多く、相対的に給与の低い若者には負担となっています。若者の車離れがよく言われますが、平均的に所得が低下する一方で、車の値段は軽自動車を中心に価格高止まりしていることを考えると仕方ないですね。

さて、話は戻りまして、車に乗るために必要なイニシャルコストは果たしてどれくらいかかるものなのでしょうか。レンタカーを探すとよく見かけるズンズンズーン♪のMAZDA DEMIOを対象に見ていきたいと思います。

対象スペックは最も安い以下の車両をベースに計算してみます。

  • グレード:13C
  • 1.3L DOHCガソリンエンジン
  • 2WD
  • 6EC-AT
  • メーカー希望小売価格:135万円(税込)

http://www.mazda.co.jp/cars/demio/grade/#demio

※イニシャルコストの定義は、車を取得、借りる時に必要な費用で、初回に支払えば以後支払う必要のないコストとします。初回に払うものでも、定期的に今後も発生する費用は全てランニングコストに含みます。

     借りて乗る  買って乗る
 項目*1  カーシェアリング  レンタカー カーリース  新車購入
車両購入費 135万円
(消費税込) 
検査登録
手続代行費
 –  –  1万円 ~ 3万円
(代行費+印紙代)
自動車
リサイクル料金
 9,600円
(フロン+エアバッグ+ASR)
車庫証明
手続代行費
1万円~3万円
(代行費+印紙代)
自動車取得税 1万3,500円
(エコカー減税60%
サービス登録料 1,550円
(カード発行料)
324円
(カード発行手数料)
合計*2 1,550円 324円 0円 141万3,100円

※1カーシェアリング:タイムズカープラス、レンタカー:ニッポンレンタカー、カーリース:いまのりくん(5年)が前提 ※2合計費用の算出には各項目レンジの中央値を使用

上記の表がまず車に乗るために必要で、最初の1回のみ支払う費用です。イニシャルコストを確認してみると、やはり自分で車両を購入して利用する方法の支払いが突出していますね。

これだけをバンッ!っと見せられてもなんじゃこの費用は?となるので簡単に補足していきます。

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車両購入費

車そのものの購入価格です。試算においてはメーカー希望小売価格を利用し、一切の値引き及びオプションの付加は考慮していません。

例えば高速道路によく乗る人ならETC車載機や、土地勘に自信の無い人ならカーナビのほか、案外忘れがちなフロアマット、ドアバイザーなどの諸々の費用が本体価格に加えて必要になってきます。

検査登録手続・車庫証明手続代行費

車を購入すると、陸運局に車両の登録、保管場所の証明手続きが必要になります。これらの代行費は、それらの手続きにかかるディーラーの代行手数料と手続きに要する印紙代です。

各々凡そ1万~3万円の幅の金額になりますが、あくまでも”代行費“ですので金額はディーラー次第です。車庫証明については、ご自身で行われる方も多いようです。

自動車リサイクル料金

自動車の処分(廃車)時にかかる費用の前払いです。自動車を廃車すると多くの部品がリサイクルされますが、それ以外に残るシュレッダーダスト(解体・破砕後のゴミ)には処分費用が必要になります。

また、フロンを使用するカーエアコン爆発性のあるエアバッグの処理にも高度な技術が必要になるため、これらの費用負担を車の所有者に義務付ける法律が2005年1月より施行されています。

上記の法律に従い車両の購入時には、

  • シュレッダーダスト
  • フロン類
  • エアバッグ類

の3つの項目について、自動車リサイクル料金として処分費用を前払いする料金が必要です。車種ごとに必要な処理料金は各社が公表しており、自動車再資源化協力機構のページから見ることができます。

自動車取得税

自動車を新規に購入した際には、自動車取得税がかかります。新車購入時には、以下の式で算出される費用がかかります。

  • 課税標準基準額 + 付加物の価額 = 取得価額
  • 取得価額 × 3% = 自動車取得税

課税標準基準額とは、車両価格とは別に税務署等が税額の算出に使用する評価価格です。正確な基準額は車両により異なりますが、おおよそ車両価格の90%です。付加物とは自動車とともに購入するカーナビ等のオプションのことですね。

これらを加味した取得価額に3%の税率をかければ、自動車取得税が算出されます。※ちなみに、このパーセンテージは消費税が10%になった際には、0%となり自動車取得税は廃止される見込みです。

上記で算出された金額から、更に燃費効率が一定基準に達したものについてはエコカー減税の対象になります(各社のホームページで各々の車両の減税額を確認できます)。DEMIOのこの型式については60%の減税でした。

サービス登録料

レンタカーやカーシェアリングのような会員制サービスは、微細ですが入会当初にカードの発行などによる入会費を取られます。たいした金額ではないので、さくっと払っておきましょう。

ランニングコスト(維持費)

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自動車を保有する上で最も恐ろしいのがこの維持費です。保険料や税金などがあまりかからなければ、自動車を持つ人はもっと増えるでしょうが、維持費の高さによる家計の圧迫を回避するため、購入を避ける方が大半です。

では実際にどれくらいの費用がかかるのでしょうか?1年間にかかる費用を計算してみます。※車の利用頻度は、都内に在住で毎週末に1回(月4回)お出かけで6時間ほど利用し、100km走行する人を前提にしています。また、適用される税額の計算は、新車購入時からのものとなります。

     借りて乗る  買って乗る
 項目  カーシェアリング  レンタカー カーリース  新車購入
 自動車税 約1万7,500円
(グリーン化特例▲50%)
自動車重量税  –  –  3,850円/年
(エコカー減税▲50%)
駐車場代 30万円 ~ 54万円/年
(都内の平均的月極料金)
30万円 ~ 54万円/年
(都内の平均的月極料金)
ガソリン代*1,2 サービス利用料に含む  2万3,414円
(年間)
 2万3,414円
(年間)
2万3,414円
(年間)
車検費用*3 約2万5,000円/年
自賠責保険料 サービス利用料に含む サービス利用料に含む 1万6,350円 1万6,350円
任意保険料 サービス利用料に含む サービス利用料に含む  5万円 ~ 10万円
(基本的なプラン)
5万円 ~ 10万円
(基本的なプラン)
サービス利用料*4
(時間)
 18万960円  29万304円
サービス利用量
(距離)
 –  –
月額基本料金  1万2,360円/年 –  – 
リース料  – –  39万96円 – 
合計 20万5,320円 31万3,718円 92万4,860円 58万1,114円

※1 ガソリン代はカタログ燃費(24.6km/l)を計算に使用 ※2ガソリン価格は120円/L  ※3車検費用は暫定額 ※4サービス利用料から無料利用分を控除 *5合計金額の算出には各項目レンジの中央値を使用

ある程度の前提条件を置いていますが、上記が車を利用することによるランニングコストになります。ランニングコストで最も高いのは、リースで車を保有する場合でした。

自分で車を保有する場合と同様、リース契約はいつでも自由に使うことができます。但し、車の購入を分割して払っているだけに過ぎず、またリース会社の利益分も上乗せされているため、ランニングコストは最も高くなります。

ちなみに、各種費用の補足は下記に記載していきます。

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自動車税

自動車税は毎年自動車の所有者に対して課せられます。税金額は、車検証に記載された総排気量に従います。排気量に対する税金金額の例は以下の通り。※1年の金額

 1.0L未満  1.5L未満  2.0L未満 2.5L未満  3.0L未満
29,500円 34,500円 39,500円 45,000円 51,000円
3.5L未満 4.0L未満 4.5L未満 6.0未満 6.0L以上
58,000円 66,500円 76,500円 88,000円 111,000円

これらの金額に対して、一定以上の燃費水準を満たす自動車にはグリーン化特例で所定の割合で減税が適用されます。DEMIOの場合は、ガソリン車で平成27年度燃費基準+20%を達成の条件を満たしているので、概ね▲50%の減税となります。

自動車重量税

自動車重量税は、保有している自動車の区分・重量に対して課せられる税金です。陸運局への登録や車検時に納付します。重量ごとの課税金額は以下の通り。

 500kg以下  1,000kg以下  1,500kg以下
7,500円 15.000円 22,500円
2,000kg以下 2,500kg以下 3,000kg以下
30,000円 37,500円 45,000円

この自動車重量税も、所定の燃費基準を満たした車両の場合、一定の減税が適用されます。DEMIOの当該グレードは50%の減税が適用されます。

まとめ

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試算結果

さて、イニシャルコストとランニングコストを加えた金額を算出してみます。ランニングコストは単年度だけですと、実際に保有した場合の負荷とかけ離れてしまうので、5年累計ベースで見てみます。

 項目  カーシェアリング  レンタカー カーリース  新車購入
 5年累計 102万8,150円 156万8,914円 462万4,300円 431万8,670円

5年累計ベースでは、カーシェアリングが最も安く済む一方、リース契約による車の保有が最も費用負担が大きくなるという結果でした。

カーリースの利点は初期費用が低く抑えられる点ですが、払い終わりでは最も高い・・・。何度も言いますが、リース会社の利益も負担しているため、当然の結果ですね。この頻度では同じように使っても、5年間で350万円程も差が付きます。

一方、カーシェアリングやレンタカーは予約が人と被ってしまい自由に使えない可能性も無くは無いですが、特に都市部住みの場合、貸出用の車がそこら中に設置されており、そこまで予約が取れずに困ることはそう頻発しません。

有効に活用できるのはちょい乗りユーザー

1点だけ注意したいのが、この試算結果の前提は、カーシェアリングが有効に使える前提となっていること。ちなみにそれはどの点かというと、利用頻度はそこそこで1回につき6時間以内の利用が多い場合ですね。

カーシェアリングの料金体系は、6時間以上利用すると時間料金に加え、距離料金が発生します。逆に6時間以内であれば何キロ走ろうが時間料金だけです。そのため、普段車は持っていないけど、例えば

  • 週末にちょっと遠くの公園や行事に子供を連れていく
  • 駅から遠いホームセンターやイオンにお買い物

なんていう、ちょいのり需要にフィットします。逆に6時間を超えてガンガンに長距離走行する場合は、時間で完全固定料金のレンタカーの方が得するケースが多いです。まぁ、6時間を超過しても、長距離走らなければそこまで痛くありません

私の場合は、長時間通勤が嫌で会社の近くに住んでいるために家賃が高く、車を持つ余裕がありません。しかし、子供ができて週末は色々連れて行ってあげたいので、週末には車をちょっと使いたい。そんなユーザーなので、カーシェアリングの料金体系はかなり合っています。

特に私の例のように都市部にお住まいの家族持ちの方や、彼女とのデートにちょっと車を使いたい若い方には非常にイイですね。是非お試しあれ。

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