コミック・漫画の定額読み放題サービスを比較して特徴をまとめてみた

最近は定額で使い放題のサービスが色々と増えてきた。

供給者が増えて色々なコンテンツが溢れるようになり、趣味も多様化している。そのため、1個1個を買って深く・長く使用するよりも、定額による使い放題で浅く・万遍なく楽しむ方が現代のライフスタイルには適していると言える。

利用できる対象はどんどん広がっている。音楽や動画、雑誌、書籍、洋服のレンタル等々。雑誌については下記の記事で色々と見てきたが、参入が多くなってきており業界の競争は激化している。ただ、消費者としてはどんどん競争は激化して欲しい所だが。

■雑誌読み放題サービスの特徴比較

■雑誌読み放題サービスのラインナップ比較

■音楽の聴き放題サービスの特徴比較

記事に対するアクセスを見て気になったのが、漫画・コミックの読み放題に対する「検索ワード＝関心」の多さ。漫画も読むのも好きなので「漫画・コミックの読み放題サービス」についてもまとめてみたが、これがまた多い。

ざっと検索してみて、月額読み放題プラン(無料含む)を提供している主要な会社で出てきたのは以下の8社。

1. ブックパス（KDDI）
2. Kindle Unlimited(Amazon)
3. 読み放題プレミアム(Yahoo!)
4. ブック放題(Softbank)
5. コミックシーモア読み放題(NTTソルマーレ)
6. ビューンコミック(ビューン)
7. マンガ図書館Z（Jコミックテラス）
8. スキマ（TORICO)

提供会社の中には、雑誌の読み放題サービスの観点から調べてみたKindle UnlimitedやYahoo!の読み放題プレミアム等、いくつか重複するサービスも見られるが、それらのサービスもコミック読み放題の観点から再度確認してみた。

ちなみにここでは、チケットなどの課金制のみで定額読み放題プランのないオリジナル漫画・コミックが読めるアプリは含んでいない。せっかく漫画を読んでいても、都度チケットやポイントの回復待ちでイライラするのは面倒なためだ。

月額料金と提供サービスの概要

サービス名	月額読み放題の料金	サービス概要
ブックパス	562円(税抜)	コミックや一般書籍、雑誌が読み放題
Kindle Unlimited	980円	180,000冊以上のコミックや一般書籍、雑誌が読み放題
読み放題プレミアム	462円	10,000冊以上のコミックや雑誌が読み放題
ブック放題	500円	20,000冊以上のコミックや一般書籍、雑誌が読み放題
コミックシーモア	1480円/780円	36,000冊以上のコミック読み放題※プランにより異なる
ビューンコミック	480円	5000作品以上のコミックが読み放題
マンガ図書館Z	無料	約7,000作品のコミックが読み放題
スキマ	480円 (無料プランもあり)	20,000冊以上のコミックが読み放題

※価格表示は注記がない限り税抜表示。提供会社のラインナップ開示方法により、冊数表記・タイトル数表記が混在している点に留意。

コミックの読み放題は無料で読めるサービスから、高額の有料サービスまで色々とある。

コミックの読み放題サービスの場合、雑誌と異なり会社間のタイトルの重複が比較的少なく、例えば「A社とB社の取扱ラインナップは殆ど変わらないから値段が安い方に乗り換えよう」なんてことがあまり容易ではない点が特徴だ。

こうした提供会社ごとのラインナップの差があるため、単純な優劣の比較はできないが、わずかながら傾向としては以下のような特徴がある。

• 有料サービス：最近人気のタイトルや、少し古くてもメジャーなコミックが多い
• 無料サービス：無料だが版権切れの古いタイトルやマイナー誌のコミックが多い

また、有料・無料でのサービス提供の違いは、版権者に消費者の利用料から収入が渡るか、アプリ内の広告から渡るかの違いだ。

ちなみに、前もって書いておくが、集英社や講談社などの人気コミックは大抵各出版社の漫画アプリ等でのみ提供されており、読み放題サービスにおいて人気のメジャーコミックは大抵含まれていない。

そういった人気漫画・コミックを読みたい場合は、コミックのレンタルサービスがおススメだ。

■歴代発行部数トップ10の漫画・コミックの取扱（2018年5月時点）

	コミック読み放題		レンタルコミック
提供会社	Kindle Unlimited	コミックシーモア	TSUTAYA DISCAS	Renta!
ONE PIECE	×	×	〇	×
ゴルゴ13	×	×	〇	〇
DRAGON BALL	×	×	〇	×
こち亀	×	×	〇	×
名探偵コナン	×	×	〇	〇
NARUTO	×	×	〇	×
美味しんぼ	×	×	〇	〇
SLAM DUNK	×	×	〇	×
ドラえもん	×	×	〇	〇
鉄腕アトム	〇	×	〇	〇

次項以降はコミックの読み放題サービスの詳細を見ていく。※記載されている数値等は注記がない限り執筆時点のもの。

ブックパス

サービスの特徴

サービス名称	ブックパス
提供会社	KDDI(au)
月額料金	562円
タイトル数	非公表
コミック数	コミックのみの開示なし
取扱ジャンル	少年・少女・青年・女性・その他
無料期間	利用開始後30日無料
対応端末	PC、タブレット、スマートフォン
コミック読み放題以外のサービス	一般書籍、雑誌、写真集等の読み放題、電子書籍の販売
専用アプリ	ブックパスアプリ
おすすめ度	☆☆☆☆☆（500円台で読めるサービスとしては最多！）

ブックパスはKDDIがauユーザー向けに2012年度末に開始した電子書籍関連サービス。CM等で既に知っている方は多いだろう。

月額562円という定額ながらも、雑誌・一般書籍・コミック・写真集などを多数扱っており、無料本も多く色々と読めてお得。雑誌の読み放題でも調べたが、取扱雑誌数もかなり多い方。

このブックパス2018年7月までauユーザーしか利用できなかったが、なんとこの度キャリアフリーになり、誰でも使えるようになった。嬉しい対応だ。

500円台の読み放題サービスとしては、最多の品揃えだ。漫画・雑誌等あらゆるジャンルを読みたいが、Amazonの1000円近いサービスはキツイ。そんな人は契約してみると良いだろう。

ブックパスは期間限定でしばしば有名タイトルが読み放題の対象になる。この記事執筆時には、以下のタイトルが読み放題に加わっていた。

• まじかるタルるートくん(江川達也)
• 東京大学物語(江川達也)
• 四月は君の嘘(新川新司)
• インベスターZ(三田紀房)

ちなみに、常に読み放題の対象になっているラインナップはどういうのがあるのかというと、以下のような感じ。

■ブックパスの読み放題の人気・評価の高い読み放題作品のラインナップ一例

• 少年コミック：新・のぞき屋(山本英夫)
• 青年コミック：海猿(佐藤秀峰)、賭博黙示録カイジ(福本伸行)、蒼い世界の中心で(アナスタシア・シェスタコワ)、球場ラヴァーズ – 私が野球に行く理由-(石田敦子)、ナニワ金融道(青木雄二)、ぼのぼの(いがらしみきお)、シュガー(新井英樹)、賭博黙示録カイジ(福本伸行)、最強伝説黒沢（福本伸行）、漂流教室(楳図かずお)、鈴木先生(武富健治)、新・特命係長只野仁(柳沢みきお)、ポヨポヨ観察日記(樹るう)、エンジェルハート（北条司）
• 少女コミック：からっと!(渡辺祥智)、モノクローム・ファクター(空廼カイリ)
• 女性コミック：関根くんの恋(河内遙)

通常時のラインナップにも人気の作品がそこそこ揃っている。

なお、auのブックパスなら、仮に気に入ったものが無くても定期的に覗き、期間限定で人気作品が出ればその時だけ契約するなんて使い方もオススメできる。普通に購入したり、マンガ喫茶に入るよりは断然安い。

公式ページを覗いてみると分かるが、案外品揃えは良い。私としては漫画に限らず、562円で雑誌や書籍をこれほどまで読めるなら全然あり。30日間は無料体験できるので、まずは試しているべし。

勿論無料期間中の解約なら一切の料金は発生しない。

Kindle Unlimited

サービスの特徴

サービス名称	Kindle Unlimited
提供会社	Amazon.co.jp
月額料金	980円
タイトル数	一般書籍・雑誌等（バックナンバー含む）180,000点以上 ※2018年1月時点
コミック数	全ジャンルで約35,500冊(検索表示数) ※2018年1月時点
取扱ジャンル	少年・少女・青年・女性・その他
無料期間	30日間
対応端末	PC、タブレット、スマートフォン
コミック読み放題以外のサービス	一般書籍、雑誌、写真集等の読み放題
専用アプリ	Kindleアプリ
おすすめ度	☆☆☆☆(結構良いね!)

言わずと知れたAmazonの読み放題サービスがKindle Unlimited。コミックに限らず、一般書籍や雑誌、写真集等何でも定額で読むことが出来る。冊数にすると18万冊以上。雑誌の読み放題の観点からは、下記の記事でも取り上げた。

扱うコミックのラインナップは（検索画面の表示では）大よそ3万台後半。読めるジャンルは様々だが、少年コミックは少なく、青年コミック等少年・少女コミック以外のジャンルが多い印象。

読み放題のラインナップにあるメジャー・人気タイトル（概ね全巻読めるコミック）の一覧はこのような感じだ。

■Kindle Unlimitedの人気・評価の高い作品のラインナップ一例（記事執筆当時)

• インベスターZ（三田紀房）
• 特攻の島（佐藤 秀峰）
• 賭博黙示録カイジ（福本 伸行）（その他破戒禄シリーズ、堕天禄シリーズ等）
• 最強伝説黒沢(福本信行)
• 火の鳥（手塚治虫）（その他ブラックジャック等）※各々5巻まで
• 信長のシェフ（西村ミツル）
• デトロイト・メタル・シティ（若杉公徳）
• ラブひな（赤松健）
• どぐされ球団(竜崎遼児)
• オークションハウス(叶精作)
• 北斗の拳イチゴ味(河田雄志)
• 蒼天の拳(原哲夫)
• クロエの流儀(今井大輔)
• きまぐれオレンジ☆ロード(まつもと泉）
• ゲームセンターあらし（すがやみつる）
• ブラックジャックによろしく（佐藤秀峰）

有名誌のコミックも結構読むことができる。やや古いタイトルも多いだが、中には現在連載中のタイトルで「え、こんなのも読み放題にいれちゃって良いの？」というタイトルもある。

一方、人気のタイトルは「1巻だけ」とか「5巻まで」しか読めない罠のようなタイトルも多いので、少しフラストレーションが貯まる。

加えて、他社に比較すると読めるタイトルの対象が変わる頻度が高いので、この前まで読めたのにもう読めない！なんてことも多いため注意が必要だ。ただ、Kindle Unlimitedの最大のメリットはコミックに限らず、様々な書籍を読める圧倒的な冊数。多少は目をつぶりたい。

貴方が①月に1,000円払える、②あらゆる雑誌や漫画・書籍を読みたいなら、私は間違いなくKindle Unlimitedをオススメする。

使い心地

viewerはお馴染みのKindle。スマホでもPCでもKindleアプリでサクサク読める。

Kindle Unlimitedの特長は、何度も言うがコミックに限らず雑誌や一般書籍、写真集等も980円で読める点。そして、その中から好きなものをモバイルアプリに10冊までダウンロードして持ち歩いて読む。そのため、当然ながら通信圏外のオフライン利用でもOK。

上記画像のようにコミックや雑誌等を色々な書籍を読む人だとアプリ内の本棚がごちゃごちゃしてしまうが、コレクション機能でフォルダによる分類も可能。

30日間無料で試せるので、取りあえず登録してみるといいだろう。

読み放題プレミアム

サービスの特徴

サービス名称	読み放題プレミアム
提供会社	Yahoo!
月額料金	462円
タイトル数	コミック10,000冊、雑誌100誌以上 ※2018年1月時点
コミック数	非開示
取扱ジャンル	少年・少女・青年・女性・その他
無料期間	2か月 ~6ヵ月
対応端末	PC、タブレット、スマートフォン
コミック読み放題以外のサービス	雑誌の読み放題
専用アプリ	提供なし
おすすめ度	☆☆☆☆(結構良いね!)

Yahoo!は従前Yahoo!ブックストアで読み放題サービスを提供していたが、提供を終了して新たに始めたのがこの読み放題プレミアムだ。

このサービスは、Yahoo!の会員制優待サービスであるYahoo!に入会すれば利用することができる付帯サービスの1つであるため、コミックは10,000冊以上、雑誌は100誌とラインナップ等はブックパスやKindle等にはやはり劣る。

ただし、テーマからややずれてしまうが、Yahoo!プレミアムのメリットは各種の優待サービスにある。参考に記載しておくと以下の通り。

■読み放題プレミアムの利用特典

カテゴリ	優待	概要
ショッピング	ポイント5倍	Yahoo!ショッピング、LOHACO、Yahoo!トラベル、Yahoo!ブックストア!、GYAOストア等の利用で得られるポイントが5倍
雑誌・漫画	読み放題サービス	100誌以上の雑誌や10,000冊以上の漫画が読み放題
クーポン	クーポンサービス	ケンタッキー、マクドナルド等のファーストフードやレストラン・レジャー関連施設のクーポンが利用できる
オークション	オークション無制限利用	Yahoo!オークションを利用する際に制限なく利用できる
ストレージ	バックアップ容量無制限	Yahoo!かんたんバックアップで無料で保存できる容量が無制限に
抽選	コンビニ抽選キャンペーン	毎週コンビニ各社の商品が当たる抽選キャンペーンに応募可能
補償	お買い物安心サービス	ショッピング時の商品の破損や盗難、購入後の商品の修理等を一部を補償

Yahoo!の関連サービスでポイントが大幅に増加するほか、バックアップストレージも容量無制限で使えるようになる。さらに各種のクーポンサービスで様々なサービスがお得になる。

そのため、雑誌・漫画の読み放題サービス＋上記のサービスで月額462円と考えると、実はそこまで悪くないと個人的には思っている。

なお、肝心の読み放題対象のラインナップに触れると、人気ランキングでは以下の漫画が上位にランクインしている。

■読み放題プレミアムの人気コミック抜粋

• 賭博黙示録カイジ(福本伸行）
• シュート!(大島司)
• OLヴィジュアル系(かなつ久美)
• 夢王(倉科遼)
• 魁!!男塾(宮下あきら)
• 白竜(LEGEND)(天王寺大、渡辺みちお）
• 今日からヒットマン(むとうひろし)
• ラブひな(赤松健)
• むこうぶち(天王寺悦也)
• サトラレ(佐藤マコト)
• ギラギラ(滝直毅)
• 史記 項羽と劉邦(久松文雄)
• 特攻の島(佐藤秀峰)

収録タイトルも実は読み放題サービスで提供されている他社ラインナップと比べてもそこまで悪くはないので、雑誌等も加えると興味のある書籍がそれなりに見つかるだろう。

使い心地

読み放題プレミアムは、2017年末にリリースされたばかりのため、まだ専用アプリは提供されておらず、WEBブラウザでの閲覧となる点に留意したい。ゆえに、アプリによる閲覧と異なり、細かな機能はそこまで多くない。

閲覧に関しては視認性は問題なし。ピンチイン・アウト、ページめくり等の反応もスムーズだ。

なお、WEBブラウザでの閲覧となることから、スマホやタブレット、PC等あらゆる媒体で読むことができる。

一方で、ブラウザによる閲覧の場合、ページのローディングに少し時間を要することもある。WiFi環境下だとサクサク進むが、特に屋外だと通信環境によってはやや重くなる。また、圏外での利用はできないので留意しよう。

ローディング時間については、個々の環境によって体感時間に大きな差があるため、実際にお試し加入して試してみることをお勧めする。

読み放題プレミアムは今Yahoo!は力を入れているようで、Yahoo!IDの利用履歴などによって異なるが、最低でも2ヵ月、最大6ヵ月無料で使うことができる。その他の特典とともにじっくり試そう。

ブック放題

サービスの特徴

サービス名称	ブック放題
提供会社	Softbank
月額料金	500円
タイトル数	コミック20,000冊、雑誌170誌以上 ※2018年1月時点
コミック数	非開示
取扱ジャンル	少年・少女・青年・女性・その他
無料期間	30日
対応端末	PC、タブレット、スマートフォン
コミック読み放題以外のサービス	雑誌の読み放題
専用アプリ	ブック放題アプリ
おすすめ度	☆☆☆(そこそこいい感じ)

Softbankが提供する定額読み放題サービスがブック放題だ。以前はSoftbankの会員向けの限定サービスだったが、いまでは全てのキャリアユーザーに解放されており、誰でも申し込むことができる。

ちなみに、Yahoo!はSoftbankのグループ会社であるため、読み放題プレミアムはブック放題から提供を受けている。そのため、読み放題プレミアムで読めるものは、全てブック放題上でも読むことができる。

同じグループによる各サービスの違いは以下に端的にまとめている。

■読み放題プレミアムとブック放題の違い（簡易まとめ）

項目	読み放題プレミアム	ブック放題
料金	462円	500円
掲載書籍数	漫画：10,000冊以上 雑誌：100誌以上	漫画：20,000冊以上 雑誌：170誌以上
専用アプリ	なし	あり
オフライン利用	不可	可能
読み放題以外の特典	ポイント5倍、容量無制限ストレージ、各種クーポン等	なし

もし、両サービスから選ぶなら、考慮すべきポイントは主に以下の2点だ。

1. Yahoo!の読み放題プレミアムに読みたい漫画や雑誌が収録されているかどうか
2. 漫画・雑誌の読み放題のみでブック放題の500円が払えるかどうか

月500円の読み放題サービスについて、読み放題プレミアムで読みたい雑誌がそれなりにあり、読み放題に加えてクーポンや抽選等の各種特典を利用したいなら「読み放題プレミアム」を選べばいいだろう。

一方、オフラインで書籍を読む可能性があったり、月500円で純粋に漫画・雑誌を読みたいなら「ブック放題」を選ぶ方がコスパが高い。

なお、以下に漫画のラインナップの違いを参考に記載する。

■読み放題プレミアムになく、ブック放題で読める人気漫画の抜粋(一般ジャンル)

• 嫌いは好きよりモノをいう(Nanami)
• イタズラなKiss(多田かおる)
• 永久指名おねがします!(カナエサト)
• 女帝(倉科遼・和気一作)
• 特命係長只野仁シリーズ(柳沢みきお)

なお、こんな感じでそこまで少年・少女、青年コミックは目立った差はない。一方、成人向けのラインナップは明確に異なっており、ブック放題は豊富だ。読み放題で成人向けジャンルもそれなりに読む場合は、こちらが良い。

また、漫画とは別に雑誌はこちらの方が読める種類は多く、るるぶ等の旅行ガイドも日本国内全県＋海外の主要旅行先のシリーズも読める。こうした点を重視するならブック放題を選ぼう。

使い心地

ブック放題は前述の通り専用アプリが提供されているため、雑誌・漫画の閲覧のしやすさは読み放題プレミアムに勝る。

特に相対的なアプリの機能性は富んでいる。読んでいる漫画の「お気に入り登録」や他人のお気に入り本を見ることができる「本棚シェア」等は便利だ。また、キャッシュを貯めておけば、当然オフラインでも読むことができる。

雑誌だけ読む、漫画だけ読むなんて人にとっては、十分他の選択肢もある。しかし、漫画も雑誌もしっかり読みたい、でもKindle Unlimitedに月に1000円も払えないよ!なんて場合は、ブック放題を契約してみても良いだろう。

ちなみに、例に漏れず、ブック放題も30日間は無料でお試し可能だ。

 

コミックシーモア読み放題

サービスの特徴

サービス名称	コミックシーモア読み放題
提供会社	NTTソルマーレ
月額料金	読み放題フル：1480円(税込) /  読み放題ライト：780円(税込)
タイトル数	読み放題フル：15,555タイトル  / 読み放題ライト：5,997タイトル ※2018年1月時点
コミック数	読み放題フル：36,561冊 / 読み放題ライト：15,092冊 ※2018年1月時点
取扱ジャンル	読み放題フル：全て / 読み放題ライト：少年、青年、少女マンガ
無料期間	7日間
対応端末	Windows PC、タブレット、スマートフォン
コミック読み放題以外のサービス	電子コミックの販売・レンタル、コミックのレビュー
専用アプリ	読み放題はブラウザ
おすすめ度	☆☆☆(そこそこいい感じ)

コミックシーモアは国内最大級の電子書籍サイトで運営開始から10年以上経過する老舗サイト。10年という長期間に渡って運営されていることもあり、利用したことがあるユーザーはそれなりに多い。

漫画・コミック読み放題の他、主要な電子コミックの販売・レンタル、コミックのレビューサイトを併設しており、いずれも膨大な数を扱っている。

読み放題はプランが2つ。読み放題対象の全タイトルが読める読み放題フル(1480円)と少年、青年、少女コミックのジャンルのみ限定された読み放題ライト(780円)。ジャンル全般的にガッツリ読むなら、タイトル数の多い読み放題フルの方がお得だ。

取扱ラインナップの人気タイトルの例は、以下の通り。有名タイトルもそこそこある。取りあえず数は豊富なので、興味のあるコミックを見つけるのはそこまで難しくはないだろう。

■コミックシーモア読み放題の人気・評価の高い作品のラインナップ一例

• 少年コミック：魁!!男塾(宮下あきら)、きまぐれオレンジ★ロード(まつもといずみ)、銀牙-流れ星銀-(高橋よしひろ)、COBRA(寺沢武一)、プレイボール(ちばてつお)、銀河-流星銀-(高橋よしひろ)、プレイボール(ちばあきお)
• 青年コミック：江戸前の旬(九十九森)、中卒労働者から始める高校生活(佐々木ミノル)、サラリーマン金太郎(本宮ひろし)、CUFFS-傷だらけの地図-(東條仁)、賭博黙示録カイジ(福本伸行)、喰いしん坊!(土山しげる)、ナニワ金融道(青木雄二)
• 少女コミック：嫌いは好きよりモノをいう(Nanami)、金魚の夜(KKIE)、永久指名お願いします!(カナエサト)、君のために弾くショパン(長江朋美)、
• 女性コミック：コンシェルジュ江口鉄平の事件簿(大政喜美子)、本家のヨメ(岡田理知)、私のステキな旦那様(さかたのり子)

ちなみに、コミックの読み放題に多いパターンである人気コミックや比較的新しいタイトルはあるけど、「読み放題対象は1巻だけで2巻目以降は有料」というのはあまり無い。最後まで読めるものもそこそこ多い。

使い心地

端末はPC、スマホ、タブレットいずれでも読める。しかし、シーモアの通常販売の電子書籍とは異なり、シーモア読み放題の方は専用アプリはなくインターネットブラウザで読む。そのため、ネット環境がないと利用できない点がネックだ。

飛行機の中や地下鉄での移動中に・・・なんて利用シーンはよくあるが、シーモアではしょっちゅう通信が発生するので難しい。この点がやや不便なので注意だ。

ただし、ブラウザだからと侮る事なかれ。viewerでの読み心地は専用アプリがある他のサービスと比較しても、そこまで大差はない。

片手で読んでも疲れないようにスワイプしなくてもページはめくれるし、メニューから次巻への移動もスムーズ。同じ作者やジャンルのおススメ作品へもワンタッチで可能。勿論、途中まで読み終えた所でも、自動で保存される。

欲を言えば任意のページでのしおり機能や、お気に入りのリストにも同じメニューから簡単にジャンプできるようになるともっと便利だが、読むだけなら問題なし。

登録後7日間は無料利用可能。とりあえず読み放題フルを登録してみてラインナップを確認してみるのがよろしいかと。

他のユーザー等のクチコミが気になる場合は、こちらの記事も参考にしてほしい。

ビューンコミック

サービスの特徴

サービス名称	ビューンコミック
提供会社	ビューン
月額料金	480円
タイトル数	–
コミック数	約5000作品以上 ※2018年1月時点
取扱ジャンル	少年・青年
無料期間	–
対応端末	PC、タブレット、スマートフォン(iOSのみ)
コミック読み放題以外のサービス	雑誌の読み放題
専用アプリ	ビューンアプリ
おすすめ度	☆☆(料金を払う余裕があれば)

ビューンコミックは雑誌の読み放題の老舗ビューンのコミック版だ。基本的にはビューンアプリで本を読むことになるが、Andoroid向けの新規サービス提供は終了しているため、iOS端末（iPad、iPhone、iPod touch)限定のサービス提供になる。

ちなみに、実はビューンもソフトバンク傘下の会社であり、ブック放題は同じ株式会社ビューンが運営している。ブック放題との違いは、主に以下の点だ。

• 端末の制限：ブック放題は特段の制限はないが、ビューンはiOSでしか使えない
• 料金：ブック放題は500円でコミック・雑誌が読めるが、ビューンは雑誌で480円、コミックで480円と別に支払う必要がある

端的に結論を述べると、ビューンの方がサービスとしては不利なため、敢えて選ぶ理由はあまりないということだ。

ラインナップに違いがあるかもということで確認したが、漫画に関してはランキング上位作品は概ね同じラインナップ。なお、以前調査した際には、以下のような漫画が人気上位作品だった。

■ビューンコミックの人気作品のラインナップ一例（執筆時）

• フリテンくん(植田まさし)
• ムダヅモ無き改革(大和田秀樹)
• ゲームセンターあらし(すがやみつる)
• 女帝(倉科遼)
• どぐされ球団（竜崎了二）
• あした天気になあれ(ちばてつや)
• COBRAシリーズ(寺沢武一)
• こちら社会部(大谷昭宏)
• 魁!!男塾(宮下あきら)
• 白い戦士ヤマト(高橋よしひろ)
• イレブン(七三太朗)
• 硬派銀次郎(本宮ひろし)

使い心地

ビューンのコミックは、雑誌の読み放題と同じアプリでコミックも閲覧する。そのため、アプリの使用感は雑誌とコミック同じようにサクッと読める。なお、ビューンの雑誌読み放題については、こちらの記事でも取り挙げている。

アプリはシンプルな作りで、比較的使いやすい。漫画の検索もジャンル別、新着順等のカテゴリ表示に加え、検索も雑誌・漫画横断で可能だ。

また、雑誌に限られるが、お気に入り登録しておけば新刊配信と同時にアプリ内に自動ダウンロードされるため、すぐに読むことができる。

読んだ漫画も1冊ずつ本棚にダウンロードされ、オフラインでの再読も問題なく可能。専用アプリがある分、しおり機能などviewerとして最低限必要な環境はあり、閲覧に伴うストレスはほとんどない。

マンガ図書館Z

サービスの特徴

サービス名称	マンガ図書館Z
提供会社	Jコミックテラス
月額料金	基本無料 （月300円で広告無非表示が可能)
タイトル数	–
コミック数	全ジャンルで約7239冊以上 ※2018年1月時点
取扱ジャンル	少年・青年・少女・女性・その他
無料期間	基本は永久無料
対応端末	PC、タブレット、スマートフォン
コミック読み放題以外のサービス	–
専用アプリ	マンガ図書館Zアプリ
おすすめ度	☆☆☆☆(無料で読める漫画がかなり多くGood!)

マンガ図書館Zは、ラブひなや魔法先生ネギま!などの作品で知られる赤松健氏が経営する会社Jコミックテラスが提供するコミック・漫画の読み放題サービスだ。

このコミック読み放題サービスのコンセプトは、絶版になってしまったコミック・漫画を広告付きで無料公開するというもの。ユーザーは広告が表示される代わりに無料で読むことができる一方、広告収入は100%作家に渡るため、作家は絶版となった作品からも作家は収益を得られる、というのがマンガ図書館Zの特徴だ。

上記趣旨に基づくラインナップのため、基本的には古いものが多いが、下記の作品はインターネットブラウザで公式ページに行けば全て無料で読むことが可能。素晴らしい。

■漫画図書館Z(WEB版)の人気作品のラインナップ一例

• 少年コミック：王ドロボウJING(熊谷裕一)、スミレ17歳!!(永吉たける)、黒いラブレター(東谷文仁)、怪奇警察サイポリス(上山道郎)、A・Iが止まらない!(赤松健)、ラブひな(赤松健)、燃える!お兄さん(佐藤正)、ハイスクール奇面組(新沢基栄)、ドールガン(出口竜正)、ななか6/17(八神健)
• 青年コミック：マジャン～畏村奇聞～(カミムラ晋作)、交通事故鑑定人 環倫一郎(梶研吾)、犯罪交渉人 峰岸英太郎(記伊孝)、逃亡医F(伊月慶悟)
• 少女コミック：くじらの親子(くりた陸)、里見☆八犬伝(よしむらなつき)、ゆめ色クッキング(くりた陸)、魔法使い要請専門マジックスター学院(南澤久佳)
• 女性コミック：学園ノイズ(猪原賽)、俺の子ですか?(くりた陸)

勿論、これら以外にも人気のコミックがある。ただし、漫画図書館ＺはWEB版とアプリ版でラインナップが多少異なっており、ブラウザでマンガ図書館Zのホームページを閲覧すると上記のラインナップのみ表示されるが、アプリの場合は少し見え方が異なる。

マンガ図書館Zは、元々絶版漫画図書館という名前でサービスを提供しており、現在はマンガ図書館Zに名前を変更しているが、これまでの過程の中でハートコミックスというポイント消費制のコミック読み放題サービスを統合している。

そのため、モバイルアプリ上では完全無料で読めるハート消費無しコミックのラインナップとハート消費ありのラインナップに分かれている。いわゆる私の嫌いなポイント消費型漫画読み放題サービスだ。

■アプリ版ハートポイントの基本ルール

1. 基本は100ポイント。ハートを使用する漫画では1ページ1ハート使用
2. 毎日午前4時に消費したハートが回復（最大100まで)
3. 動画の視聴や別途課金すればハートポイントが回復

ちなみに、ハートポイントを消費するコミックは人気の高い作品や比較的新しいタイトルが多いが、PCもしくはモバイルのインターネットブラウザ経由で読めばハートポイント消費せずに読めるマンガもあるので、事前に確認しておこう。

■漫画図書館Z(アプリ版)の人気作品のラインナップの一例

• ハート消費あり：ドラゴン桜(三田紀房)、クロカン(三田紀房)、天獄の島(落合祐介)、ハッピーマニア(安野モヨコ)、ザ・シェフ(剣名舞)、THE STAR(島崎譲)、喰いしん坊!(土山しげる)
• ハート消費なし：史記(久松文雄)、銀のキメイラ(中村地里)、私立探偵レイモンド(東篤志)、トウショウライオン(荒木ひとし)、キャプテン・キッド(宇野比呂士)

使い心地

前項で説明したが、漫画図書館ZにはWEB版とアプリ版があり、それぞれ少し異なるので別個に見ていく。

■WEB版のマンガ図書館Z

WEB版は当然ながらブラウザアプリで読む。基本的な動作に使い勝手には問題ないが、アプリ版と異なり常に画面下部に広告が表示されるため、人によっては鬱陶しいかもしれない。

また、本棚機能はあるが、無料会員だと7冊までしか管理できない。ただし、月額300円を支払ってプレミアム会員になれば広告無しで読める上、本棚機能も相当な数使用できることから、気になる人は有料会員に申込もう。ハート等のポイントはなく読み放題だ。

■料金プランによる利用可能なサービスの違い

	非会員	無料会員	プレミアム会員
月額	–	–	300円
コミックの閲覧	〇	〇	〇
成人向け作品	×	×	〇
本棚の利用	×	7冊	5,000冊
広告の非表示	×	×	〇
作品のアップ	×	〇	〇

■アプリ版漫画図書館Z

アプリ版のマンガ図書館Zおすすめしないが、参考に記載しておく。冒頭での説明の通りハートポイントをベースに作られている。

WEB版と違いハートの管理がややストレス。読みたい漫画も思い切って読めないのはやはり面倒だ。また、コミックを開くと広告が正面に出てくる。閉じてしまえば問題ないが、これが20～40ページごとに続く。

無料で読めるから仕方が無いことなのかもしれないが、うざったいので私個人はアプリ版は使用していない。

スキマ

サービスの特徴

サービス名称	スキマ
提供会社	TORICO
月額料金	基本無料 （月480円で読み放題)
タイトル数	–
コミック数	全ジャンルで約20,000冊以上 ※2018年1月時点
取扱ジャンル	少年・青年・少女・女性・その他
無料期間	基本無料。プレミアムサービス(480円/月)は登録から3日間無料
対応端末	PC、タブレット、スマートフォン
コミック読み放題以外のサービス	1冊単位の販売
専用アプリ	あり
おすすめ度	☆☆☆☆(480円で読めるラインナップが結構良い)

スキマは漫画全巻ドットコムで知られるTORICOが運営するコミック・漫画の読み放題サービスだ。基本利用料は無料で特にお金を支払わずにコミック・漫画を読むことができる。

まんが図書館Z同様に広告を収益源としているため、スキマも無料でのサービス提供が可能となっている。

スキマではコミックを読むのに無料・有料いずれかの方法があるが、無料の場合マンガ図書館Zと同様に1日に読めるページ数が180ページと限定されており、180ページを超過した場合は21時が過ぎて回復をするのを待つか、別途課金で回復することができる。

■スキマの回復ページ数別の課金金額

ページ数	料金
100ページ	50円
360ページ (40ページ分お得)	160円
1,080ページ (200ページ分お得)	440円
2,160ページ (480ページ分お得)	840円
4,320P	1,560円
8,640P	2,500円

まぁしかし、こんな表を乗せておいて恐縮だが、金額440円で1080ページ（約コミック4～5冊分)を読むならプレミアム会員プランの方がお得。

■スキマの会員種別ごとのサービス比較

	無料会員	有料会員
料金	無料	480円/月
フリー作品	1日180ページ	読み放題
プレミアム作品	閲覧不可	読み放題
広告表示	あり	なし
既読管理	7件まで	無制限

プレミアムプランの特長は、月額480円さえ支払えば読めるコミックの種類が増加することに加え、1日のページ制限なくコミック・漫画を読むことが可能。

また、20～40ページごとに表示される広告が非表示となるため、非常に快適。この点は覚えておいたほうが良い。

さて、このスキマのラインナップに注目してみると、個人的には結構好みのラインナップ。480円支払えば以下のものは全部読めるのでスキマはオススメだ。

■スキマの人気作品のラインナップの一例

• 少年コミック：イレブン(七三太朗)、4P田中くん(七三太朗)、ハイスクール!奇面組(新沢基栄)、鬼神童子ZENKI(谷菊秀)、侍ジャイアンツ(梶原一騎)
• 青年コミック：Deep Love(Yoshi)、リバーシブルマン(ナカタニD.)、天獄の島(落合祐介)、特命係長只野仁ファイナル(柳沢みきお)、サトラレ(佐藤マコト)
• 少女コミック：綺麗になりたい(寄田みゆき)、ラブセレブ(新條まゆ)
• 女性コミック：美容外科医山田美人(さかたのり子)、ハッピーマニア(安野モヨコ)、OLヴィジュアル系(かなつ久美)

使い心地

スキマはアプリの提供はあるが、広告配信の関係もあってかオフライン環境での利用は不可能なようだ。

コミック・漫画の閲覧機能は問題なし。本の検索もカテゴリーごと、ランキング順、オススメ作品などで面白い漫画を探すのはそこまで難しくない。ただ、本の履歴は保存されるが、お気に入り本の保存などはできないので毎回探す手間がかかる。

また、無料プランの場合、180/1日のページ閲覧制限の上、20～30ページごとに画面中央に広告が表示され、ややストレス。加えて、この広告ですが3秒間くらい消去ボタンが表示されないため、1巻読むとかなりの広告を見る羽目に。

どうしても無料で読みたい！という場合は仕方がないが、漫喫に行く料金と手間を考えれば月々480円と安価なため、有料プランの利用を強くオススメする。

結局どれが良いんだ？選び方が分からないそんな時は

漫画の定額読み放題サービスについて主要なサービスを洗い出した。ここまでの内容で、ある程度ラインナップの特徴やサービスのメリット・デメリットが把握することができたかと思う。

定額読み放題サービスは継続的に料金がかかるものなので、本当に自分の興味・関心にフィットするサービスを慎重に選びたい所。

同じ漫画の読み放題サービスといっても書籍が読めるものもある一方、漫画雑誌に特化したサービスもある。それらも含めて、まだ結局どれを選べば良いんだ？なんて思う場合は、以下の記事も参考にしてほしい。

漫画に限らず全分野の定額読み放題サービスの選び方を書いている。