夫の出世を願わない奥様はいないと思いますが、知らず知らずのうちに行なっていることや家庭のルールが夫の出世の妨げになっているというケースもありますね。
夫の出世にはあまり関係ないと思われる事でも、実は出世にかなり影響している場合もあります。
日本の多くの家庭が採用している小遣い制も、実は夫の出世を妨げる原因になっているのではないかと指摘する人もいます。実は私も強くそう思っており、うちも小遣い制は採用していません。
そもそも小遣い制にするとなぜ夫の出世に響いてしまうのか?今回は以下の7つの観点から考えてみます。
Contents
その① お小遣い制だと中々飲みにいけなくなる
情報は会社員生活をする上での武器になる
サラリーマンなど会社で働いている方にとって、最新の情報や会社内の情報は自分が出世するためには不可欠なもの。
例えば、上司の趣味や好みというものを正しく把握しておくことは、そうした上司との良い関係を築くためには欠かせまないと言えます。会社の中で今後だれが役員や重役になっていくのかという情報も、会社内で自分の立ち位置を決めるために必要です。
新しい取引先や営業先についても、常に最新の情報を入手していなければなりません。まさにサラリーマンなど仕事に携わっている男性にとって、情報は仕事上の武器になります。
案外重要な情報は飲み会で得られることが多い
では、サラリーマンはこうした情報をどこで手に入れることができるのか?勿論、日本全体の経済状況などについては経済新聞などを通して知ることができます。
しかし、会社内の情報や取引先などの地域限定の情報については、多くの場合同僚や取引先との飲み会となります。小遣い制にしてしまい毎月使うことのできる金額が限定されてしまうと、情報収集できる機会に何度も参加することが困難になります。
月初めの時期には飲み会などに参加できていたものの、小遣いに限界があるために月末の飲み会や上司との飲みに参加できなくなると、会社内の情報収集の面で遅れを取ってしまうことから、出世に影響する可能性も考えられます。
当然のことながら、無制限に飲み会に参加する必要はありませんが、情報収集の面で重要な飲み会には必ず参加できるよう調整できるようにしたい所です。
その② 個人的な趣味の時間が減ってしまう
上司と共通の趣味を持つことが出世の近道
日本の企業でも年功序列による出世から実力による出世というものが少しずつですが採用されてきています。
ただ、それでもまだまだ直属の上司と良い関係になっていない場合には出世が難しいというのも事実。上司との良い関係を築くためには仕事上だけの関係ではなく、仕事外においても上司と一緒に時間を過ごすことも重要になります。
例えば、上司と良いコミュニケーションを図るために上司の趣味であるゴルフをする方もいます。当然ですが、ゴルフをするためにはある程度の出費が必要になります。
しかし、小遣い制になってしまうとどうなるか?
小遣い制になった時点で夫が趣味で使えるお金に限界ができてしまい、当然のことながらゴルフのようなお金のかかる趣味自体を続けることはできなくなります。
すなわち、場合によっては夫が趣味に使うお金は「出世のための経費」として考えることも必要です。
趣味はストレス解消、新たなコネクション作りにも役立つ
更に仕事以外の趣味を行えるだけの資力がないと、気持ちをリフレッシュして新たに仕事に向き合うことが難しくなります。
そして多くの趣味を持つということは、いろいろなタイプの方と仕事をする上で架け橋となります。取引先の社長や営業先の担当者と趣味が合うだけで営業は行いやすくなり、新規の事業獲得にもつながることもあります。
趣味を持つことにはこうした多くの良い面があるため、小遣い制によって限度を設けてしまうのは、仕事上で実績を上げるのを妨げるようになり、結果として出世を妨げてしまいます。
その③ 小遣い制は夫から家族を支える大黒柱という自覚を奪う
裁量を持たせること=責任感を持たせること
夫が自分の小遣い額を決めている場合は、まだ幾分マシですが妻が夫の小遣い額を決めている場合、夫の家族の大黒柱として責任感を奪うことになりかねないと考えられます。
日本の多くの男性は、結婚をすると給料を全て妻に渡して家計の管理をしてもらうという選択をします。
よって1つの家庭内でお金がどのように使われるのかを妻が全て決めるようになるため、結果として夫が毎月使える金額も妻が自動的に決めることになります。
つまり、家庭を動かすのは妻という図式が自然に出来上がってしまうため、夫が家族の中心にいるという意識が薄くなってしまいます。
さらに言うなら夫が稼いでいるお金であるものの、夫が使うお金に関しても妻の許しが必要になるという状況となるため、男性は大黒柱としての強い責任感を抱くのが難しくなるわけです。
確かに小遣い制の家庭であっても夫が大黒柱だという自覚を持っているところもありますが、それでも夫が自分で自分の使うお金を決める場合の強い自覚には及びません。
家族を守るという意識が出世に結び付く
勿論夫がなんでもかんでも独断的に決める方が良いというのではなく、夫と妻の良いコミュニケーションの基に夫が毎月自分の使う金額を決めるという意味です。
家族の中で自分が使う金額がどれくらいなのかを夫が自分で考えるようになるなら、家計のバランスも夫が考えるということになるので、自分が家族を守るという強い意識を抱くことができるようになります。
この気持ちは仕事への良い原動力となり、出世にも関係してくると言われています。
その④ 小遣い制のため部下や後輩に使うためのお金がない
月3万円で十分なのは”自分のこと”だけ
小遣い制を採用している家庭では夫の小遣いは平均約2~3万円と言われています。この3万円という金額ではどれくらいのことができるのか?
自分のためだけにお金を使うのであれば3万円あれば、ある程度色々な事ができるかもしれません。しかし、他の人のためにお金を使うとなると3万円では全然足りないでしょう。
仮に一度会社の6人の部下や同僚と食事に行ったとして、1人4,000であれば合計は24,000円となります。3万円の小遣いでは月に一度しか部下や後輩にごちそうしてあげられないわけです。
懐に余裕があれば、面倒見も良くなる
出世している多くの方は、後輩や部下の面倒見が良い人が多いです。普段から面倒をよく見てあげていると、仕事が順調でなくなった場合、トラブルが起きた場合でも周りの人は自然とサポートをしたいと感じるようになります。
お金で人の気持ちを買うわけではありませんが、部下や後輩を大切にしていると口で言うだけではなく行動によって表すなら人は自然と着いて来てくれるもの。
会社の中で成功する方はまさにこのようなタイプになりますので、小遣い制にして部下や後輩のために使えるお金を制限してしまう事はできれば避けたいですね。
その⑤ 入社後に身に付けられる能力や技術が落ちる
出世のための技術習得にもお金がかかる
当然の事として会社はピラミッド型になっているので、組織のピラミッドの上に行くためには会社の中の競争に勝ち続ける必要があります。
同僚との競争に打ち勝ち、後ろから負ってくる後輩との差を広げるためには、入社した後にも能力を伸ばし続けていくことが当然求められます。能力を伸ばし、新たな知識を取り入れ、会社が必要としている技能を身につけるためには講習会や勉強会への出席が必要不可欠です。
会社が主催して講習会を開催している場合、社員は無料で受講することも可能です。しかし、社外の講習会に参加するためには実費で参加することが一般的であるため、小遣い制である場合夫は小遣いから講習会の参加費を捻出することになるわけです。
しかし、特別な技術を身につけるための講習会は基本的に受講料が高額になるため、全国平均の小遣い3万円ではとても足りません。受講料の中には10万円を超えるようなものもあり、小遣い制のサラリーマンが参加できるようなものではありません。
着実な自己投資が次なるステップに繋がる
こうなると特別な知識や技術を得られる高額の講習会に参加することは難しくなり、高くても数千円の講習会が限度になってしまいます。この種の講習会や勉強会で得られるものは無駄ではないものの、同僚や後輩との差をはっきり示すものとしては弱くなってしまいます。
結果として会社内での競争に打ち勝つことができなくなり、万年平社員もしくは係長止まりということにもなりかねません。
特別な知識を取り入れるタイミングは早ければ早いほど、出世には有利になるため最初から小遣い制にはせず、講習会に関してはある程度自由にお金を使わせるくらいの気持ちを持っておくほうが良いと言えます。
その⑥ 仕事や人生へのモチベーションを保つことが難しくなる
成果を出すにはモチベーションの持続が鍵
仕事をしていく上で良いモチベーションを保つことは非常に重要ですね。モチベーションが低いと仕事の成果を出すのは難しいでしょう。
では、男性はどのように仕事へのモチベーションを保つことができるのか?一番の方法は自分の好きな仕事に就くということです。
しかしながら、自分の好きな職業に就いているという方はほんの一握りであり、ほとんどの方は多かれ少なかれ我慢をして好きではない仕事を懸命に行なっています。
そのため大切になるのは、どのように仕事へのやる気を保つことができるのかという事です。モチベーションを保つには夫が目に見えるもので自分を評価できる必要があります。
努力の証=使えるお金の量
妻の労いの言葉や美味しい食事、子供の笑顔なども夫が仕事へのモチベーションを維持する要素にもなります。しかし、それと共に夫が自由に使えるお金の量も重要です。
努力をして昇進した時に、毎月自分で自由に使えるお金が増えるなら、仕事を頑張る直接の原動力となりますよね。
逆に頑張って成果を出し昇進したにもかかわらず、相変わらず使える金額には変化がなく、妻と交渉してなんとか小遣いがUPするということでは、さらに努力をして出世しようという気持ちがなくなってしまいます。
このような目に見える仕方で成果を感じるためには、小遣い制にしない方が良いと言えますね。
その⑦ 幅広い知識を得ることが難しくなり視野が狭くなる
視野を広げると、仕事の解決の仕方も広がる
仕事とは関係のないものでも、触れることで感性が鍛えられ、また視野を広げることができるようになります。多くの企業では異業種から中途採用で社員や役員を雇うことをしています。
その理由はまさに違う視点や視野を会社内に入れることで、これまでに気づかなかった点を改善したり、良い点をさらに伸ばすことができるようにするためです。
こうした広い視野や視点は外部の会社から採用することもできますが、自社の中から見つけることができれば会社にとってはベストと言えます。
夫が社内でそのような存在になることができれば、当然他の社員との差別化を図ることができ出世の可能性が上がることになります。
ではどうすれば会社の中にいても感性を鍛えたり、視野を広げたりできるのでしょうか?
読書は最も簡単に視野を広げる方法の一つ
それは定期的に本を読んだり、音楽を聞いたり、趣味を増やすということです。例えば、自分の業種とは関係のないようなジャンルの本を読むことによって新しい感覚を身につけることができる可能性があります。
しかし、こうした本は1冊数千円もするのが一般的なので、小遣い制ではおいそれとは購入することができません。
こうした状況は会社内において夫の立場を危うくする可能性があります。
常に感性を鍛えたりしていないなら夫は会社で秀でた才能がない従業員という立場になってしまい、会社の経営が滞った時にまっさきにリストラされてしまう存在になってしまうわけです。
夫の出世を願っているにもかかわらず、小遣い制にするなら出世の願いとは正反対の結果になるように誘導してしまっていることになります。
これは非常にもったいないことなので、夫の感性を伸ばすためにもいろいろな本を購入できるように、またいろいろな物に触れることができるようにする必要がありますね。
まとめ:夫の出世を願うなら小遣い制からの脱却が必要
夫が毎月使える金額が増えることで、仕事上の人脈を作ることができるようになります。さらに飲み会や趣味にもお金を使うことができるので、効果的に社内の情報を収集でき、さらに上司との良い関係も築くことも可能です。
部下や後輩の面倒見の良い人というイメージを社内で持つこともでき、また仕事以外の部分での感性を磨き社内で有用な働きを示すこともできるでしょう。
夫の小遣い制を辞め自由に使える金額を増やす事には多くのメリットがあり、これが夫の出世へとつながっていくわけです。