One Tap BUYが証券売買の月額定額制を導入。月額980円は米株では使いようによってはかなり得。

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新興のスマホ証券会社One TaP BUYが証券の売買手数料の定額制を導入した。米国株式投資を行っている私としては、特に米国株式にもこの手数料体系が適用されるのは注目している。

この定額売買手数料は、どういった売買を行う人にとって得なのか、どのように使えばコストパフォーマンスが高いのか見てみよう。

One Tap BUYの定額手数料プランの概要

 項目 概要
プラン概要 米国株・日本株・日米ETFの売買手数料が定額
月額 980円(税込1,058円)
支払い方法 毎月25日の16時に口座から引き落とし
プラン有効化タイミング 毎月25日16時までに切り替え:翌月1日から適用
毎月25日16時以降に切り替え:翌々月1日から適用
為替コスト 35銭(通常の都度プランと同じ)

定額プランの概要だが、One Tap BUYでは米国株式・国内株式・日米ETFの取扱があるが、いずれの売買でも全て込みで980円となっている。

元々One Tap BUYは1約定当たり片道0.5%のスプレッドを設定しているため、都度プランよりもお得になる基準ラインは、980円 ÷ 0.5% = 196,000円となっており、月に20万円以上買付・売却を行う場合は、定額プランにした方が良い。

主要オンライン証券との比較

 項目 One Tap BUY SBI・マネックス・楽天
売買手数料(下限) 無し(都度プラン) 5ドル
売買手数料(上限) 980円(定額プラン) 20ドル
為替コスト 35銭 25銭

主要オンライン証券の手数料は、現在横並びとなっており、米国株式の売買は上記の手数料体系だ。

One Tap BUYは資金の少ない若者向けの証券会社であるため、売買手数料の下限の設定はなかった。そのため、非常に小口の売買を行う投資家にとって強みの証券会社である一方、これまで上限の設定はなく、大口の売買では割高になるケースもあった。

しかし、定額制プランの導入により、これまでの弱点でった大口投資家の売買にも対応。他の主要オンライン証券の手数料形態を含めて最も低いコストで売買できるラインは以下の通りだ。

主要オンライン証券との比較における優劣を分ける基準金額

 売買金額(ドル建) One Tap BUY SBI・マネックス・楽天
5ドル 3円 501円
1,000ドル 502円 501円
2,400ドル 1,058円 1,083円

※円貨換算でドル円の前提=100円、計算には為替手数料(One Tap  BUY:35銭、主要オンライン証券:25銭)を含む

1,000ドルまではOne Tap BUY、1,000ドル以上ならオンライン証券

One Tap BUYと他の大手オンライン証券会社の米国株式売買手数料おいて、どちらで売買すれば相対的に手数料が得するかの基準金額は、大よそ米ドルベースで、売買金額1,000ドル2,400ドルがポイントだ。

他のSBIやマネックスといった主要オンライン証券は、最低でも手数料として5ドル必要になる。そのため、非常に小額の売買ではOne Tap BUYに軍配が上がる。

しかし、1回あたり1,000ドルを超える取引では、主要オンライン証券の手数料は下限の5ドルを超えるため、純粋に手数料率が安い方が得になる。

One Tap BUYがスプレッドコスト0.50%+為替手数料+35銭に対し、主要オンライン証券は売買手数料0.45%+為替手数料+25銭だ。つまり、1回あたり1,000ドル以上の売買では、One Tap BUYでの売買はお得ではない。

2400ドルを超えると、再びOne Tap BUYがお得

これまでは上記のような構図であった。ただし、今回の定額制導入により、1回あたり売買金額2,400ドル以上であれば、One Tap BUYでの売買がお得になる。

One Tap BUYは売買できる個別銘柄が30数種類と限られているため、主要オンライン証券との利便性では比較にならない。

しかし、例えば、月々20-30万円ぐらいSPY US等のS&P500のETFを積立購入しているような人なら、One Tap BUYに切り替えを検討する余地はある。

また、例えば、毎月に1度ではなく、小口の売買でアマゾンやグーグル等の成長株、またはS&P500のETFを分散購入して積立しているケースでも同様にOne Tap BUYを利用した方が良いだろう。

One Tap BUYの定額制は、小口でちまちま購入するタイプの投資家にとっては、今ままで1回5ドルもかかっていた手数料を圧倒的にセーブすることができるようになる。

まとめ

改めてOne Tap BUYの定額制を利用すべき人を記載すると、以下の通りだ。

  1. 1度の売買金額が1,000ドル未満、もしくは2,400ドル以上の売買をする人
  2. 月に何度も小口の売買を行う人

One Tap BUYの改善ポイントの1つは取扱銘柄数。まだまだ銘柄が少ない点は、特に玄人投資家にとっては物足りない。

ただ、現在米国株式投資ができる主要なオンライン証券の手数料体形は、現在横並びで高止まりしており、One Tap Buyの新しい動きがこれらの証券会社の手数料体系の見直しに波及する可能性があることは、素直に歓迎したいところだ。

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