分かりやすくて面白いLINEスマート投資。ただし、儲かるネタの見極めが難しいのがテーマの投資の悩ましさ。

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連絡手段としてお馴染みのLINEが、テーマごとに設定された株式に簡単に投資できるLINEスマート投資をリリースして、テーマ型投資に注目が集まっています。

最近はテック系企業が投資関連サービスに積極的に乗り出していること等もあり、どんどん面白い投資サービスが増えて初心者向けのサービスも沢山始まっています。

投資ネタを嗜むブロガーとしては、テック企業に勢いがあり、日々新しいサービスや証券会社が誕生するため、楽しくて仕方がないですね。

LINEが始めたスマート投資は、投資を始めるにあたり、初心者にとっては興味ある分野に手軽に投資できる手段として面白い取り組みです。

しかし、投資をかじった人から見ると、この投資手法には結構難しい一面があります。

先人の教訓を踏まえると、テーマ型投資は見極めが難しい?

テーマ型投資あるある①注目される時には、既に買われている事が多い

テーマ型投資で最近よく注目されるのが、AIやロボティクス等のテック関連のサービスです。特にGoogleやAmazon、Facebook等の物凄い上昇を見てきた人からすると、将来性の期待できるテック分野に賭けてみたいという人は少なくありません。

しかし、こうした成長期待の強い株式は大抵皆が注目しだす時には買われており、割高な状態となっています。投資の基本は安く買って高く売るですが、割高な状況で買ってしまうと中々勝つに勝てません。

先人のエライ人がテーマ型投資を語る時、大抵こうしたバリュエーション面のデメリットを指摘します。

テーマ型投資あるある②ネタが長続きしないリスク

投資で勝率を高くする方法の1つは、短期の売買に留まらず、長期で持ち続けることです。短期売買では、海外や政治イベントでリスクオフの動きとなり、動揺して損切でマイナス収益というパターンは少なくありません。

一方、経済が順調に成長し、企業の収益も伸びる限りは、株価は緩やかに上昇しますので、長期保有であれば勝てる可能性が高くなります。

しかし、テーマ型投資は特定の分野に投資するため、上昇が短期的なブームに留まる可能性があります。今注目されているテーマも、投資の本領が発揮される3年、5年、10年後にも同じように買われる分野なのか、その見極めは中々難しいです。

テーマ型投資あるある③分散効果が薄い

中長期でTOPIXやS&P500等の指数を上回るパフォーマンスを出すのは投資を専業としているファンドマネジャーでも難しいです。

そのため、投資の神様であるウォーレン・バフェットも、妻に自身の没後は資産の大半をS&P500のETFに投資するよう伝えていることは有名な話。投資で手堅く勝つのは、ゆっくり・分散して・平均的なパフォーマンスを狙うことです。

テーマ型投資は、特定の分野に投資しますので、例えばテック、インバウンド、電気自動車等、特定のリスクにベットしてパフォーマンスを得ます。

  • テック分野に厳しい規制が敷かれ、大きく減益となったら?
  • 自然災害などで訪日客が減少したら?
  • 電気自動車に代わる新たな技術が開発されたら?

などのリスク事象が発生した場合、分散効果が少ないため、大きく資産が減ってしまう可能性があります。

テーマ型投資は、集中的にある分野に投資をするため、一般的なインデックス投資よりも分散効果が少なくなってしまうことに留意する必要があります。

リスクをちゃんと理解した上で投資する分には面白い取り組み

テーマ型投資は、投資の一手法としての難しさやリスクはある一方で、こうしたリスクを理解した上で投資する分には、LINEスマート投資は面白いサービスです。

私は特にLINEスマート投資に関して、以下の3点に注目しています。

おもしろポイント①信託報酬がいらない

今までのテーマ型投資は、パフォーマンスが冴えなくても延々と高い手数料を取る投資信託が一般的でした。

私が金融業界に身を置きつつもアクティブ運用を嫌いインデックス投資を志向する理由の一つは、こうした成果を出さない癖に手数料だけは取るスタンスがあります。

しかし、私がLINEスマート投資で面白いと思う取り組みの1つが信託報酬が存在しないことです。LINEスマート投資は、売買時に0.50%の手数料がかかりますが、保有に際しては一切の手数料はなし。

手数料が馬鹿高い旧来のテーマ型投信のように長く持ち続けるリスクがないことがポイントです。

ただし、LINEスマート投資は投信の形態ではなくあくまでも個別株を小口で一括して売買できる投資サービスですので、リバランスの判断は自分で行う必要があります。

おもしろポイント②昔から普遍性のあるネタならいける可能性

テーマ型投資のうち、例えば特定の地域に関するテーマ(例;日本橋や銀座)、話題のテーマ(例:女性活用)等の色物テーマへの投資は、効果的にお金を増やしたいなら絶対にやめておきましょう。こうしたテーマは上述のデメリットをもろに被るリスクがあるため、投資としての旨みが少ないです。

一方で、テーマの中でも、高ROEや連続増配等、エライ先人の検証によって一定の投資効果を確認され、時を経ても有効性が高いと思われるテーマに対しては、投資としてやってみる価値はあります。

LINEスマート投資は、こうしたテーマも相応にカバーしているため、純粋な投資手段の1つとして利用するなら、こうした分野へ資金を投じてみると良いでしょう。

おもしろポイント③興味ある分野を小口で応援するなら超手軽

日本株は単位株制度を設けており、著名企業の売買には数十から数百万円必要なため、特に手持ち資金の少ない若年層が株式を保有しにくい市場です。

LINEスマート投資は、小口で個別株を一括して売買できるサービスですので、それなりの資金が無い人でも、(テーマ次第ですが)複数の株式に分散して投資できる点は魅力です。

株式投資について、純粋なお金儲けとしてではなく、VRやアンチエイジング、e-sports等の個別企業の応援や、インドやベトナム等の自分が好きな国への資金を投じたいという二次的な動機があるなら、LINEスマート投資は面白い投資手段になると思います。

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