【2019年1月更新】証券会社別に見る米国株式にもっとも安く投資できる投資信託ランキング

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米国株式へのインデックス投資を考える時、多少のコストが乗っても、最も手っ取り早く、手軽に、何も気にせずできる投資手段は投資信託でしょう。

投資信託は、ETFと比べ信託報酬が少し高いことは否めませんが、以下のメリットがあります。

  • 米ドルを準備せずに円から直接購入できる
  • 配当(分配金)の再投資が自動で行える
  • 100円からの小口購入ができる
  • ノーロードなら購入手数料がかからない
  • 積立設定の柔軟性がある
  • 積立NISAを使えば、非課税メリットがある

などです。ETFは保有に伴う経費率が低いとはいえ、特に米国上場のS&P500やダウ平均株価のETFを直接購入する手間や税的コストは、中々無視できないものがあります。

さて、こういった利点を重視し、投資信託を購入しようとする場合、引っかかるのがどの投信が良いのかということ。

基本的にインデックス投資の投資信託の場合、運用の巧拙に差はほとんど生じないので、注目すべきは信託報酬にあります。

そこで、利用する証券会社ごとにS&P500及びダウ平均株価、それ以外の代表的な指数にトラックする3種類の投資信託について、最も信託報酬がお得なものはどれなのか。

気になってみたのでまとめてみました。

ちなみに、今回のまとめは2019年1月基準であり、当然ながら全てノーロードを前提に取りまとめました。

対象の証券会社は、オンライン証券とし利用者の多い以下の7社で調べました。

先に触れておくと、上記の証券会社では、全てS&P500とダウ平均株価の投資信託は同じものが上位に位置します。

証券会社で差が出るのは、その他の指数にトラックする投資信託やポイントプログラムなので、その点を気にする人は、証券会社をしっかり選んだ方が良いです。

各社で投資信託を買うメリットについても言及し、最後にメリットの比較を行います。

SBI証券

S&P500の投資信託

  • 三菱UFJ国際-eMAXI Slim米国株式(S&P500): 0.1728%
  • 大和-iFree S&P500インデックス:0.243%
  • ブラックロック-iシェアーズ 米国株式インデックスファンド:0.405%

ダウ平均株価の投資信託

  • AM One-たわらノーロード NYダウ:0.243%
  • 大和-iFree NYダウインデックス:0.243%
  • 三井住友TAM-SMTダウ・ジョーンズインデックス・オープン:0.54%

その他の指数の投資信託

  • 楽天-全米株式インデックス・ファンド:0.1696%

※CRSPUSトータルマーケットインデックスを対象

  • 楽天-米国高配当株式インデックス・ファンド:0.2096%

※FTSEハイディビデンド・イールド・インデックスを対象

  • 大和-iFreeNEXT NASDAQ100インデックス:0.486%

※Nasdaq100を対象

SBI証券では、S&P500なら三菱、ダウ平均株価ならAM Oneか大和、それ以外の指数でも問題ないなら楽天が最も低コストで投資できる選択肢となります。

その他の指数では、楽天の全米株指数及び高配当株指数、Nasdaqなどが主な投資信託になります。

SBI証券で投資信託を買うメリット

  1. 主要ネット証券での投信取り扱い数No1
  2. 月間保有平均残高に応じて、ポイントが貰える投信マイレージサービス

SBI証券はネット証券のシェアNo1ということもあり、投信の取扱本数は最も多く、2,698本あります。ノーロードも1,349本(いずれも2018年末基準)と膨大な数を扱っており、投信選びには困りません。

また、独自のポイントプログラムを設けており、上記にある低コストインデックス投信は、0.05%、楽天の投信は0.03%の付与率となっています。

なお、これらのSBIポイントは、クレジットカード同様に現金への交換、電子マネー・他のポイントへの交換、商品への交換に適用可能です。

楽天証券

S&P500の投資信託

  • 三菱UFJ国際-eMAXI Slim米国株式(S&P500): 0.1728%
  • 大和-iFree S&P500インデックス:0.243%
  • ブラックロック-iシェアーズ 米国株式インデックスファンド:0.405%

ダウ平均株価の投資信託

  • AM One-たわらノーロード NYダウ:0.243%
  • 大和-iFree NYダウインデックス:0.243%
  • 三井住友TAM-SMTダウ・ジョーンズインデックス・オープン:0.54%

その他の指数の投資信託

  • 楽天-全米株式インデックス・ファンド:0.1696%

※CRSPUSトータルマーケットインデックスを対象

  • 楽天-米国高配当株式インデックス・ファンド:0.2096%

※FTSEハイディビデンド・イールド・インデックスを対象

  • 大和-iFreeNEXT NASDAQ100インデックス:0.486%

※Nasdaq100を対象

楽天証券は基本的に低コストで米国株式に投資しようとする場合の投資信託は、S&P500、ダウ平均株価、その他の指数は全てSBI証券と同じ組み合わせになります。

楽天証券で投資信託を買うメリット

  1. 楽天カードの使用で投信積立でも楽天スーパーポイントがたまる
  2. 充実した独自のポイントプログラム

楽天証券で投信をやる最大の利点は、楽天グループの利点を最大限利用できることです。

積立指定日が1日・引き落とし日が27日と条件が指定されますが、積立額の決済を楽天カードで行うことができます。

上限は金額5万円までですが、100円につき楽天スーパーポイントが1ポイントがたまるので、他社で購入するより月に500ポイントも得します。これは大きい。

さらに、これらのポイントで投信を購入することができるので、投信積立の複利リターンの積み上がりペースが他社と全然違います。

加えて、投資信託の保有に対しても「投資信託資産形成ポイント」として50万円以上なら付与されるため、さらにお得です。

上記とは別に楽天銀行との組み合わせで、「ハッピープログラム」が適用されると、年率で0.048%の年率で還元されます。

楽天証券を利用する上でのミソは、「資産形成ポイント制度単体では他社と比べても還元率が少し低い」ので、楽天カードと一緒に利用することです。

松井証券

S&P500の投資信託

  • 三菱UFJ国際-eMAXI Slim米国株式(S&P500): 0.1728%
  • 大和-iFree S&P500インデックス:0.243%
  • ブラックロック-iシェアーズ 米国株式インデックスファンド:0.405%

ダウ平均株価の投資信託

  • AM One-たわらノーロード NYダウ:0.243%
  • 大和-iFree NYダウインデックス:0.243%
  • 三井住友TAM-SMTダウ・ジョーンズインデックス・オープン:0.54%

その他の指数の投資信託

  • 楽天-全米株式インデックス・ファンド:0.1696%

※CRSPUSトータルマーケットインデックスを対象

  • 楽天-米国高配当株式インデックス・ファンド:0.2096%

※FTSEハイディビデンド・イールド・インデックスを対象

  • 大和-iFreeNEXT NASDAQ100インデックス:0.486%

※Nasdaq100を対象

松井証券も基本的には同様の投資信託の構成で、上位商品の取扱内容には差がありません。

松井証券で投資信託を買うメリット

  1. 松井証券独自のポイントプログラム

松井証券では投信の保有に対し、一定のポイントが付与されるプログラムを設けており、商品などへの交換に使用可能です。

適用率は年率0.1%、つまり1月あたり0.008%のポイントが付与されます。100万円保有していると、月に約80円、12月ヵ月で1,000円程度になります。

注意点は、販売会社が受け取る信託報酬が0.1%未満は対象外ということ。なお、上記に挙げた投信はほぼ対象外です。

そのため、インデックス投資をメインに行われる方にはメリットがありません。

マネックス証券

S&P500の投資信託

  • 三菱UFJ国際-eMAXI Slim米国株式(S&P500): 0.1728%
  • 大和-iFree S&P500インデックス:0.243%
  • ブラックロック-iシェアーズ 米国株式インデックスファンド:0.405%

ダウ平均株価の投資信託

  • AM One-たわらノーロード NYダウ:0.243%
  • 大和-iFree NYダウインデックス:0.243%
  • 三井住友TAM-SMTダウ・ジョーンズインデックス・オープン:0.54%

その他の指数の投資信託

  • 楽天-全米株式インデックス・ファンド:0.1696%

※CRSPUSトータルマーケットインデックスを対象

  • 楽天-米国高配当株式インデックス・ファンド:0.2096%

※FTSEハイディビデンド・イールド・インデックスを対象

  • 大和-iFreeNEXT NASDAQ100インデックス:0.486%

※Nasdaq100を対象

マネックス証券においても、米国株式へ低コストで投資できる投資信託の種類に変わりはありません。メジャーどころは大体どこでも購入できるということですね。

マネックス証券で投資信託を買うメリット

  1. 投資信託の月間保有平均残高に応じて貰えるポイントプログラム

マネックス証券も他社同様にポイントプログラムを提供しています。通常購入時にもポイントは付与されますが、ノーロードは販売手数料がないため、対象外です。

ポイント付与率は年間0.08%の料率。松井証券よりも低い適用率で、こちらも上記に挙げたインデックス投信は対象外。残念。

カブドットコム証券

S&P500の投資信託

  • 三菱UFJ国際-eMAXI Slim米国株式(S&P500): 0.1728%
  • 大和-iFree S&P500インデックス:0.243%
  • ブラックロック-iシェアーズ 米国株式インデックスファンド:0.405%

ダウ平均株価の投資信託

  • AM One-たわらノーロード NYダウ:0.243%
  • 大和-iFree NYダウインデックス:0.243%
  • 三井住友TAM-SMTダウ・ジョーンズインデックス・オープン:0.54%

その他の指数の投資信託

  • 楽天-全米株式インデックス・ファンド:0.1696%

※CRSPUSトータルマーケットインデックスを対象

  • 大和-iFreeNEXT NASDAQ100インデックス:0.486%

※Nasdaq100を対象

  • 野村-インデックスF・米国株式配当貴族:0.54%

※S&P500配当貴族指数を対象

カブドットコム証券もS&P500及びダウ平均株価の低コスト投資信託はこれまでの証券会社と同様のラインナップとなっています。

一方、その他の指数の投資信託で見ると違いがあり、カブドットコム証券では楽天の米国高配当株式インデックスファンドの取り扱いがありません。

そのため、カブドットコム証券で高配当株式に安価に投資できる投資信託は、野村の配当貴族にトラックする投資信託となります。

ちなみに配当貴族指数とは、S&P500のうち過去25年以上連続して増配している株式の指数となりますが、楽天の高配当株式投資信託と比べると信託報酬は倍以上高いので、ちょっと考え物です。

カブドットコム証券で投資信託を買うメリット

  1. 投資信託の月間保有残高に応じて適用されるポイントプログラム

カブドットコム証券でもポイントプログラムが設けられており、保有残高100万円あたりで1ポイント、100ポイントで1万円に交換可能です。

料率に検算すると、年率で0.12%。オンライン証券の中でも、比較的高い水準となっています。

ただし、ノーロード系の投資信託は、カブドットコム証券ではポイント付与対応外のため、メリットはなさそうです。

GMOクリック証券

S&P500の投資信託

  • 大和-iFree S&P500インデックス:0.243%
  • ブラックロック-iシェアーズ 米国株式インデックスファンド:0.405%

ダウ平均株価の投資信託

  • 大和-iFree NYダウインデックス:0.243%
  • 三菱UFJ国際-eMAXIS NYダウインデックス:0.64%

その他の指数の投資信託

  • 楽天-全米株式インデックス・ファンド:0.1696%

※CRSPUSトータルマーケットインデックスを対象

  • 楽天-米国高配当株式インデックス・ファンド:0.2096%

※FTSEハイディビデンド・イールド・インデックスを対象

  • 三井住友TAM-SMT米国株配当貴族インデックス・オープン:0.59%

※ S&P500配当貴族指数を対象

GMOクリック証券の場合、これまでの証券会社と比べ明確な違いがあります。米国株式の投資においては、三菱UFJ国際のeMAXIS Slimシリーズの取扱がないため、特にS&P500に投資したい場合は、他社と比べて割高になります。

GMOクリック証券で投資信託を買うメリット

GMOクリック証券では、残念ながら投資信託の保有等に伴うポイント付与等は特に設けられていません。

岡三オンライン証券

S&P500の投資信託

  • 三菱UFJ国際-eMAXI Slim米国株式(S&P500): 0.1728%
  • 大和-iFree S&P500インデックス:0.243%

ダウ平均株価の投資信託

  • AM One-たわらノーロード NYダウ:0.243%
  • 大和-iFree NYダウインデックス:0.243%
  • 三菱UFJ国際-NYダウインデックス:0.648%

その他の指数の投資信託

  • 楽天-全米株式インデックス・ファンド:0.1696%

※CRSPUSトータルマーケットインデックスを対象

  • 楽天-米国高配当株式インデックス・ファンド:0.2096%

※FTSEハイディビデンド・イールド・インデックスを対象

  • 大和-iFreeNEXT NASDAQ100インデックス:0.486%

※Nasdaq100を対象

岡三オンライン証券の場合は、ブラックロック等の投資信託は選択肢としてありませんが、それ以外の投資信託は軒並み他の証券会社と遜色ないため、問題なく最良の投信を選ぶことができます。

岡三オンライン証券で投資信託を買うメリット

  1. 国内株式IPOの当選確率がアップする
  2. 月間保有残高に応じて信用取引手数料が安くなる

岡三オンライン証券では、投資信託の保有残高に応じて、国内株式の現物IPOの当選確率が高まります。

また、国内株式の現物の信用取引手数料が安くなります。保有残高3,000万円以上となれば、最大で取引手数料が0円になります。

ただし、これらのメリットも、米国株式のインデックス投資家では利用する人は少ないかもしれません。

オンライン証券各社の投資信託保有メリットまとめ

主要なオンライン証券では、概ね投資信託保有に伴うポイントサービスを設けている所が多いです。これらの適用率などについて、改めてまとめたものが以下です。

証券会社名ノーロード投信の保有
最大ポイント還元率(年率)
備考
SBI証券0.05%楽天の投信は0.03%
楽天証券0.048%(ハッピープログラム適用)新規の積立に楽天カードを使用すると1%還元
松井証券対象外
マネックス証券対象外
カブドットコム証券対象外
GMOクリック証券対象外
岡三オンライン証券なし

※還元率試算の前提は、投資信託の月間保有残高100万円

基本的に、米国株のインデックス投資を投資信託で行おうとすると、受けられる還元はSBI証券と楽天証券以外にはありません

最も良いのはやはり楽天証券で、積立額を楽天カードで決済し、楽天銀行と連携して積立を行うと最も、還元割合が良くなります。

特に証券会社のこだわりがなく、投資信託で積立を行うつもりなら楽天証券を選んで置いた方が色々な観点で得するでしょう。

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