Amazon Kindle Unlimitedやソフトバンクのブック放題等、定額制の読み放題サービスが急速に普及しており、以前よりも本を読むコストは急激に低下している。
しかし、私は自分の趣味も兼ねて十数種類の定額サービスに申し込んだが、現行の読み放題サービスには色々と惜しい面が多く、実は不完全燃焼な点があることは否定できない。
そこで、定額読み放題サービスを申し込んだ人の多くの人が思う弱点をまとめて、それを補ういくつかの方法(沢山の本を安く読む方法)についてご紹介したい。
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契約してみると分かる定額読み放題サービスによくある不満
①人気のタイトルや新刊の収録がない
定額読み放題サービスのうち、主に漫画の読み放題サービスを扱うについては、スキマやブック放題、シーモア読み放題等がメジャーなものだ。
これらのサービス全てに共通しているが、人気のタイトルや新刊はほぼ収録されていない。例えば、集英社のジャンプ掲載の「ONE PIECE」、小学館のサンデー掲載の「名探偵コナン」、講談社のマガジン掲載の「はじめの一歩」等、各社の有名タイトルは当然読み放題では見ることができない。
多くの人気コミックは、今でも出版すれば固定ファンが定期的に購入してくれることもあり、出版社や著者は敢えて読み放題サービスにコンテンツを提供する必要がないためだ。
そのため、全ての読み放題サービスでは読みたい人が多いこれらの人気・新作漫画ではなく、それ以外のB級・C級の漫画ばかりを読まざるをえないことになっている。
これは漫画系サービスで顕著な傾向だが、この傾向は多かれ少なかれ全てのサービスで見られている。
例えば、AmazonのKindle Unlimitedは20万冊近い収録があるが、何でも良いから自分の興味あるジャンルを検索みると分かるように雑誌や漫画、一般書籍等含めメジャーなタイトルは一切含まれていない。
ビデオオンデマンドや音楽のストリーミングサービスと異なり、書籍の読み放題はまだ都度購入が一般的ということなのだろう。
②全ページ読めないことがある(主に雑誌系)
雑誌の読み放題サービスでは、ドコモのdマガジン、楽天の楽天マガジン、ソフトバンクのブック放題等がある。漫画系のサービスとは異なり、ファッションや経済、IT分野の人気誌が結構読めるようになっている。
しかし、これらのサービスを使い始めると分かるが、実は雑誌の表紙に書いてある気になる特集ページが大幅に削減されており、スカスカの状態なんてことも少なくない。
雑誌の出版社にとっては、読み放題サービスへのコンテンツの提供は普段雑誌を読まない人にリーチするための1つの手段であるが、あくまでも紙の雑誌への導線という位置づけなのだろうか。
“読み放題”を謳っているとはいえ、全てのコンテンツをきちっと読みたい人は、紙の雑誌を買わざるを得ないのが現状だ。
③あまり本が読めない時期は払い損になる
定額支払いのサービスは、自分がそのサービスをきっちり使える期間は相対的にお得かもしれないが、逆に使わなければ実際に雑誌を買うより割高になってしまうことがある。
例えば、雑誌の読み放題であるdマガジンは月額400円で200冊以上読める非常にお得なサービスだ。しかし、こうした側面ばかりに目を当ててしまうと、年間4,800円支払っている事実を忘れてしまいがちだ。
単一の月々の支払い料金は400円と確かに安い。しかし、仮にこのサービスとは別に、NetflixやHulu等のビデオオンデマンドサービス、SpotifyやAmazon Music Unlimited等のストリーミングサービスを併せて契約していると本当に全て使い切れているだろうか?
読み放題サービスは強制的に定額の支払いが生じるため、自分が使用した分に応じた料金のコントロールができない。
サービス単独でみれば確かにお得かもしれない一方で、料金応分のサービスを使えないと、逆に払い損になるリスクがある点に注意したい。
読み放題サービスのデメリットをカバーする3つの本を安く読む方法
上記のような不満を抱く人は、一度定額読み放題サービスが本当に自分に合っているか考えてみると良い。自分の本当に読みたい本を安く読む方法は他にもあるので、もしそれらでカバーできるなら、契約の見直すか、それらの方法を併用するのがオススメだ。
案外忘れがちないくつかの「本を安く読む方法」を確認したい。
①カーリルで最寄りの図書館から効率的に所蔵情報を確認
書籍を安く読む王道は図書館から借りる方法だ。しかし、読みたい本がある度に図書館に向かうのは非効率なので、「カーリル」を使用して横断検索を行いたい。
最近の図書館は所蔵情報をオンライン上で検索することができる。しかし、無数にある図書館の所蔵情報を都度検索するのは非効率だ。
図書館検索サイトのカーリルでは、多くの図書館にある所蔵情報を横断で検索することができるので、読みたい本があれば事前に検索しておきたい。
例えば、自己啓発用の専門性の高い本ほど金額が高いため、図書館でもし所蔵があれば儲けもの。また、あまり急いでいなければ、予約をしておけば図書館によっては空き次第通知を送ってくれるので非常に便利だ。
②Renta!やTUTAYAの宅配レンタルを利用(主に漫画)
読み放題サービスでは人気の漫画はまず読めない。かと言って、コミックの類は図書館では借りることもできない。
そういった時には、宅配レンタルや電子レンタルを利用すると良いだろう。宅配レンタルの最大手はTSUTAYAの宅配レンタル、電子のレンタルはRenta!等が利便性が高い。
宅配レンタルの場合は、一定量借りないと送料がかかってしまうため、安価に済ませるには20~30冊まとめて借りる必要がある。
ただし、料金は送料込みでも1冊あたり100円前後と安価に収まる上、レンタル期間は2~3週間あるため、週末に一気に読める人は相対的なコスパは高いと思われる。
もちろん上記に挙げた新刊や集英社・小学館の人気コミックも読めるため、まとまった読書時間の確保できるタイミング等に使えるサービスだ。
③メルカリカウル・ブクマを使用して購入、読み終わったら売却
本は読めれば十分な人は中古本を積極的に活用したい。安価に手に入れる主要な方法の1つは中古本だが、最近はフリマでも本専用のサービスが増えてきている。
ブックオフ等のオンラインサービスを使用しても良いが、送料無料にするのに一定金額以上の注文が必要、品揃えが微妙など利便性はあまり良くない。
メルカリが運営する「メルカリカウル」やトリスタが提供する「ブクマ」では、本のタイトルごとに最も安価な出品者から買うことができるため、かなり低コストで本を買うことができる。
人気の本なら出品者も多く、それなりの値段に落ち着いているため、Amazon等から買うより圧倒的にお得だ。
また、これらの出品は簡単にできるため、買値で売却できれば出品手数料+送料負担で済むため、人気の書籍が200円~500円で読むことができる点はコスパが良い。
当たり前だが案外忘れがちなこれらの方法を使いこなせれば、より沢山の本を低コストで読めるため、是非とも活用をオススメしたい。